改憲手続きを強行するか 改憲議論が熟した時点で改憲手続きとするか

本稿は、参議院選挙前後の改憲に関する首相発言に係わる分析結果。



保守陣営の改憲論者たちは、政権は改憲議席を有していたのであるから、参議院選挙前の議席の状態で改憲手続きを進めるべきだった、野党が議論しないなら改憲手続きを強行すべきだった、元から参議院選挙で議席を減らすのは必定、参議院選挙前に国民投票しなかったことで改憲が遠のいたとみている方が多いようだ。



これに対し、安倍首相は、「憲法改正は自民党立党以来最大の課題だ。国会においていよいよ本格的に議論を進めていくべき時を迎えている」と語った。

―― 参考情報 ――――――――――

【速報】安倍「改憲議論進める時を迎えた」「令和の幕開けの選挙で勝利を収めた。国民の負託に応えていく」
http://fxya.blog129.fc2.com/blog-entry-55268.html

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参議院選挙前、安倍首相は次のように語った。
・「憲法の議論すら行われない姿勢がいいのかどうかを国民に問いたい」
・「令和の日本がどのような国を目指すのか理想を語るのが憲法だ」
・「参院選は、憲法の議論すらしない政党を選ぶのか、議論を進めていく政党を選ぶのかを決める選挙だ」


―― 参考情報 ――――――――――

首相、憲法議論の是非を参院選争点に 国会閉会で会見
https://www.sankei.com/politics/news/190626/plt1906260055-n1.html

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この会見、改憲論者においては不評だった。(と記憶する)




悲願の憲法改正。首相は自ら匍匐前進する如く、自民党は憲法改正に係わる予野党との協議を進めたが、国会対応的には、公明党の非協力?、野党の時間潰し戦略にしてやられた。森友・加計の時間ロスは痛かった。

それでも、これだけ時間ロス、我慢させられても、首相が、手続き的に改憲議論を重要視する理由を考えたい。





政治的には二ケース想定可能。

①改憲論議を急ぎ、自民党主導で国民投票を実施し、7月の参議院選挙に臨むケース
②改憲論議を急がず、7月の参議院選挙結果を待ち、改憲議席に届かなくても一部野党の協力を得て改憲議論を進めるケース

①については、7月の参議院選挙において、政権としては当初から低投票率を狙った選挙であったにもかかわらず、改憲を強行したたために、野党全体が一致して反自民で結束、マスコミも総じて野党に加勢することとなり、野党支持層においては低投票率とならず、第一次安倍政権の参議院選挙のように、自民党は議席を数十議席減らす可能性があった。

②については、野党の分裂状態が継続され、かつ低投票率に助けられ、自民党は7月の参議院選挙では数議席程度の減で済んだ。参議院選挙後、改憲論議に応じるとする一部野党もいる。

長期的にみて、自民党が議席を減らさず、かつ政治的に安定した状態が継続できるのは、明らかに②。




改憲論者は、既に改憲議席を有していたのであるから、その議席があるうちに改憲論議、改憲手続き、国民投票を実施すべきと主張した。
これに対し、安倍首相は、改憲議席に多少手が届かなくても、改憲派野党の協力を得て、改憲議論が熟した時点で改憲手続きを行おうとした。




その狙い、目的の違いはどこにあるのか?

改憲論者の意図するところは、1回限りでも改憲実績をつくることを最重要視した?

これに対し、安倍首相は、改憲は今後数年間で、最低3回程度想定(衆議院選挙のタイミングで)、その実現のために、改憲派野党の協力を得て、改憲議論が熟した時点で改憲手続きを行おうと考えたのではないか。

1回限りの改憲。数回の改憲。どちらが、妥当であろうか?1回限りの改憲を強行すれば、大幅な議席減が想定される。むしろ、改憲手続きを急がず、議論を最重要視し、結果として数回改憲できた方が、憲法としては有効かつ有用な内容になるだろうと予想する。




さて、拙ブログ管理人は、自ら吹聴するほどの愛国者でも保守主義者でもない。
それでも、日本国憲法は、普通の国の普通の憲法とするには、(大袈裟な言い方となるが)最大で百回程度の改正が必要ではないかとみている。かなりの欠陥憲法であることは皆様御承知のことと思う。




そうであるならば、初回の改憲に臨み、改憲手続きにおける論議を最重要視し、その後の改憲に繋げていくという考え方は当然と受け止める。

改憲が遅れれば、中共の軍事侵攻への備えが遅れるとの見方については、今現在、中共は、香港を欲しがっており(香港の財閥の資金力を欲しがっている?)、香港に軍事侵攻、制圧、香港人民監視が落ち着くまで数年はかかる。

とみれば、我が国の改憲は、中共が香港併呑完了するまでに終えていればなんとかなる?
安倍首相は、今後数年間で何度か改憲することを想定。ゆえに、改憲議論を最重要視している旨の発言を参議院選挙「前」と「後」にしたのではないか、と分析するのである。

以上






この記事へのコメント

  • カオル

    憲法改正につき、積極的な攻勢に出る時が来た。

    野党案を、大幅に呑み込む形での憲法改正もありと思います。れいわ新撰組・N国党を排除せず、取り込む戦略が必要です。

    ―――――――――――――――――
    自民・下村選対委員長、同性婚も改憲議論の対象|ニフティニュース
    https://news.nifty.com/article/domestic/government/12198-412608/
    ―――――――――――――――――
    2019年09月22日 11:36
  • 市井の人



    >カオルさん
    >
    >憲法改正につき、積極的な攻勢に出る時が来た。
    >
    >野党案を、大幅に呑み込む形での憲法改正もありと思います。れいわ新撰組・N国党を排除せず、取り込む戦略が必要です。
    >
    >―――――――――――――――――
    >自民・下村選対委員長、同性婚も改憲議論の対象|ニフティニュース
    >https://news.nifty.com/article/domestic/government/12198-412608/
    >―――――――――――――――――


    9条に係わる国民投票事項を複数項目とするための、交換条件みたいなものだろうと思います。
    2019年09月22日 18:57
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