本稿、文科省前事務次官がいろいろと騒動を起こしてくれている関係で、文科省が省庁ぐるみで利権組織化、違法な天下りを繰り返してきたことについて、「妙案」が見つかったので、読者の皆様と共有化する目的で出稿することとした。
文科省組織図はこうなっている。
http://www.mext.go.jp/b_menu/soshiki2/04.htm
じっくり眺めていただきたい。
じっくり眺めていただきたいのである。
気づく人は気づく。
少し脱線するが、為替や株で儲けられる人は、チャートをじっくり眺めるのだそうだ。これは定説と言っていいだろう。
私は、組織図を眺めていくうちに、事務次官が初等中等教育、高等教育に係わる利権に直接係われる組織構造であり、文科省職員人事を含め、事務次官に広範囲に権限が集中する組織構造となっていることに気づいた。
省庁ぐるみで違法な天下りが行われやすい根本原因は、文科省の組織デザインにあるのだ。
政策立案と許認可行政が一体化していた組織体制下、事務次官が、教育政策、許認可、文科省職員人事について包括的な権限を有している中で、利権化しやすい政策が編み出され、歴代事務次官OBが介在し、利権とセットで違法な天下りが繰り返されたという仮説が成り立つのだ。
つまり、利権と絡んだ、違法な天下りは、組織デザイン上の欠陥があるため、起きるべきして起きた、という見解なのである。
対策案を以下に提言する。
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文科省(違法)天下り根絶のための組織改正(案)
・教育政策、許認可行政を分離(許認可、補助金マターは外局で処理)
・初等教育・高等教育について、政策立案以外の(許認可行政等に係わる)部局すべてを外局化、本省要員を削減(外局とするのは教育庁、科学技術庁、文化庁、スポーツ庁)
・上記の措置により、事務次官に集中していた権限を政策立案、人事に限定(許認可は事務次官に付与せず、外局の長が決裁)
・外局(教育庁、科学技術庁、文化庁、スポーツ庁)の長に民間人を採用(同時に、外局職員の天下り状況も監視)
・文科省本省は、大臣官房、教育政策局、科学技術政策局のみとし、他は外局(教育庁、科学技術庁、文化庁、スポーツ庁など)所管とすることで、本省職員は現状1800人から500人以下?に激減
・今回外局化した職員については、半数以上をノンキャリ化することで人件費削減?が可能
(その他関連事項)
・上記教育庁については、首都圏の国立大学?の敷地に丸ごと移転させることを検討する余地がある。(地方創生の目玉となるか?)
・上記科学技術庁については、一部についてNEDOなどの機関と合体させる?
・日本学術振興会、日本学術会議については、口実を見つけてスリム化を図る
・国立大学文系学部については、過疎化が進んでいる文系国立大学を中心に、リストラを進める(国立大学文系学部は、旧七帝大に集約)
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この措置によって、事務次官が初等中等教育、高等教育の利権に直接係われなくなる。
事務次官が直轄管理できるのは、教育政策、科学技術政策になる。
前川事務次官が大騒ぎしてくれるせいで、初等教育、高等教育畑の文科省職員が出世できる芽は閉ざされたとみていいだろう。
外局の長それぞれについて民間人採用することで、事務次官が水面下で変な動きをしていないか監視強化され、違法な天下り根絶に繋がるはずである。
「雉も鳴かずば撃たれまい」という諺のとおり、文科省前事務次官がかように大騒ぎしなかったら、文科省職員全体のリストラ、天下り根絶対策まで、考えようとは思い至らなかった。
政権中枢に楯突くなら、納税者の一人として、そういう体質の文科省に鉄槌を下すのみである!
以上
この記事へのコメント
Suica割
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内閣が本当に圧力をかけている具体的な証拠があるのならば、それは正さなければならない。
しかしながら、前の次官も自分がやったことは責任を取らなければならないのも確かです。
前川氏を私は聖人君子とは全く考えていません。
乱暴な例えですが、暴力団組長が罰されていて、そいつが他の組の悪事を告白しているようなものです。
告白自体は重視して調べる必要はありますが、それをもって、聖人君子のように扱おうとは思いません。
前川氏の取り上げ方がおかしいというのが私の感じたことです。
天下り防止なら、文科省出身の官僚は既存学校法人への就職禁止、金融庁ならば、既存金融機関への就職禁止等のような規定を作るべきと考えます。
管理人
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> 内閣が本当に圧力をかけている具体的な証拠があるのならば、それは正さなければならない。
>
> しかしながら、前の次官も自分がやったことは責任を取らなければならないのも確かです。
>
> 前川氏を私は聖人君子とは全く考えていません。
> 乱暴な例えですが、暴力団組長が罰されていて、そいつが他の組の悪事を告白しているようなものです。
>
> 告白自体は重視して調べる必要はありますが、それをもって、聖人君子のように扱おうとは思いません。
>
> 前川氏の取り上げ方がおかしいというのが私の感じたことです。
>
> 天下り防止なら、文科省出身の官僚は既存学校法人への就職禁止、金融庁ならば、既存金融機関への就職禁止等のような規定を作るべきと考えます。
前川が騒げば騒ぐほど官僚システムにとっては都合が悪いことが起きそうなきがしております。天下り禁止規定は具体的に定めるべきですが、現実に具体的に定めないのは、何らかの事情があるように思います。
西
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初等教育、中等教育、高等教育の諸問題の多くは、俗に「三流省庁」と言われる「文科省」による「学校の統制」が最大の問題だと言われていますね。
「学習指導要領」に関しても、現場で教えている「しっかりとした(社会人としての判断能力がある)教師」から見れば、「何がしたいのかよく分からない事を、よく分からないまま、とにかく生徒に教えろ」と言っているようなものだと言われています。
これでは、文科省が学校を統制する為だけに、「生徒」を「人質」にとって、「愚民」として洗脳したいだけの「愚劣な教育政策」を打ち出しているのだろうと思われても仕方ないと思っています。
現在の教育制度では、「人材育成」よりも「学校統制」の方に重きが置かれている為、これが中等、高等教育における最大の弊害ではないかと思っています。
この辺りは、文科省の介入を止めさせ、人材育成を、学校側に教育を委ねるべき(反社会的、反日的な洗脳教育を行うといった、不適切な教育は禁止するべきですが)だと思っています。
高等教育においては、特に国立大学においては、能力や思想の如何によらない(反社会的、反日的思想を持つ)「大学教授」の採用を止めさせるとともに、ポスドク(博士号所有者の社会的冷遇)などの問題解決、地方大文系学部については、旧帝大に集約、地方大理系については、高等専門学校への移行、または、研究機関として独立、医学部(医療技師、看護、薬学部も含む)は、旧帝大を除き、都道府県毎に1校のみの医薬系単科大として新制発足、教育大学については、高等師範学校のような形の「研究と付随した教師の育成」を目指すべきだろうと思います。
中等教育においては、ペーパーテスト以外の「教育」がどうなっているのか、学校、家庭における教育活動(大学や研究機関等の訪問、見学、職業体験活動、スポーツ交流(オリンピック選手、国際的試合への出場者を講師に招いた、国民的スポーツ教育の機会)、各種学術コンテストへの参加等)、社会的(課外)活動等をどれ程行っているか、といった「指標」がある程度なければ、高等教育に進む段階で、卒業した学校(公立、私立、有名校)によって、かなりの教育格差ができてしまうのも大きな問題ではないかと思っています。
初等教育においては、子供の「精神(心)」を第一に教育する事を目的とするべきだろうと思います。この辺りの教育は、初等教育の段階を逃すと、その後は、まずできません。
確かに、ゆとり教育は「マニュアル人間(言われたことしかできない)」から「アクティブ人間(自ら考え、行動できる)」への転換を目指しましたが、「的外れ(単に授業時間を減らしただけ)」で、行動指針がよく分からない教育政策を打ち出すという愚策を打ち出し、大失敗に終わりました。
初等教育については、学校よりも「家庭」や「地域社会」の問題が大きいように思えます。これらが現在、崩壊(離散)気味にあるのは、子供の教育に関して有害な事態を引き起こしかねません。
ただ、確かに、初等教育において、文科省が介入するべきか、と言えば、するべきではないと思います。この辺りは、文科省の天下り利権の温床になっている側面が否めません。
学校と家庭、地域社会が密接にかかわりながら、子供を育てる教育が「初等教育」の理想である事は間違いないでしょう。
色々書きましたが、文科省による学校教育への介入は「弊害」が多い事、洗脳などの不適切な教育は問題ですが、国家、社会における「人材育成」の観点から教育を考えるべきであり、文科省が「学校」を「統制」する為に、児童や生徒を人質にとるような事は、辞めさせなければならないという事だと思います。
天下りの根絶と共に、文科省の「学校(教育)統制体質」を止めさせなければならないという事です。
管理人
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> 初等教育、中等教育、高等教育の諸問題の多くは、俗に「三流省庁」と言われる「文科省」による「学校の統制」が最大の問題だと言われていますね。
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> 「学習指導要領」に関しても、現場で教えている「しっかりとした(社会人としての判断能力がある)教師」から見れば、「何がしたいのかよく分からない事を、よく分からないまま、とにかく生徒に教えろ」と言っているようなものだと言われています。
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> これでは、文科省が学校を統制する為だけに、「生徒」を「人質」にとって、「愚民」として洗脳したいだけの「愚劣な教育政策」を打ち出しているのだろうと思われても仕方ないと思っています。
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> 現在の教育制度では、「人材育成」よりも「学校統制」の方に重きが置かれている為、これが中等、高等教育における最大の弊害ではないかと思っています。
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> この辺りは、文科省の介入を止めさせ、人材育成を、学校側に教育を委ねるべき(反社会的、反日的な洗脳教育を行うといった、不適切な教育は禁止するべきですが)だと思っています。
>
> 高等教育においては、特に国立大学においては、能力や思想の如何によらない(反社会的、反日的思想を持つ)「大学教授」の採用を止めさせるとともに、ポスドク(博士号所有者の社会的冷遇)などの問題解決、地方大文系学部については、旧帝大に集約、地方大理系については、高等専門学校への移行、または、研究機関として独立、医学部(医療技師、看護、薬学部も含む)は、旧帝大を除き、都道府県毎に1校のみの医薬系単科大として新制発足、教育大学については、高等師範学校のような形の「研究と付随した教師の育成」を目指すべきだろうと思います。
>
> 中等教育においては、ペーパーテスト以外の「教育」がどうなっているのか、学校、家庭における教育活動(大学や研究機関等の訪問、見学、職業体験活動、スポーツ交流(オリンピック選手、国際的試合への出場者を講師に招いた、国民的スポーツ教育の機会)、各種学術コンテストへの参加等)、社会的(課外)活動等をどれ程行っているか、といった「指標」がある程度なければ、高等教育に進む段階で、卒業した学校(公立、私立、有名校)によって、かなりの教育格差ができてしまうのも大きな問題ではないかと思っています。
>
> 初等教育においては、子供の「精神(心)」を第一に教育する事を目的とするべきだろうと思います。この辺りの教育は、初等教育の段階を逃すと、その後は、まずできません。
>
> 確かに、ゆとり教育は「マニュアル人間(言われたことしかできない)」から「アクティブ人間(自ら考え、行動できる)」への転換を目指しましたが、「的外れ(単に授業時間を減らしただけ)」で、行動指針がよく分からない教育政策を打ち出すという愚策を打ち出し、大失敗に終わりました。
>
> 初等教育については、学校よりも「家庭」や「地域社会」の問題が大きいように思えます。これらが現在、崩壊(離散)気味にあるのは、子供の教育に関して有害な事態を引き起こしかねません。
>
> ただ、確かに、初等教育において、文科省が介入するべきか、と言えば、するべきではないと思います。この辺りは、文科省の天下り利権の温床になっている側面が否めません。
>
> 学校と家庭、地域社会が密接にかかわりながら、子供を育てる教育が「初等教育」の理想である事は間違いないでしょう。
>
> 色々書きましたが、文科省による学校教育への介入は「弊害」が多い事、洗脳などの不適切な教育は問題ですが、国家、社会における「人材育成」の観点から教育を考えるべきであり、文科省が「学校」を「統制」する為に、児童や生徒を人質にとるような事は、辞めさせなければならないという事だと思います。
>
> 天下りの根絶と共に、文科省の「学校(教育)統制体質」を止めさせなければならないという事です。
文科省については、行き過ぎた天下りをやめさせる以上に、文科省本省は教育政策について特化してもらう。外局化、ノンキャリア化によって、行き過ぎた統制は抑え込むことができるだろうと予想します。
ただし、教育政策、学習指導要領、教科書検定のあり方については、国民各層はよくよく考えなくてはならない、そうしない限り文科省官僚の暴走を抑えることは難しいでしょう。
文部科学省初等中等教育局教科書課において、「検定規則」「検定基準」に関する意見公募中(7月25日が締め切り)である関係で、余力あればテーマとして取り上げたいところです。