田母神俊雄に係わる錯乱保守の一方的な非難などがあったことなどを踏まえ、今回は一般論的視点で「同士討ち論争」について述べたい。
ここで言う同士討ちとは、実在する人物で、実在する同士が互いの存在、たとえば住所、氏名、年齢等の個人情報を知っているケースに限定する。
まず、同士討ちを引き起こす人の特徴は二つあるような気がする
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・同士討ちは、そもそも国家のために自分が何をすべきかという使命感を忘れ、自分の欲、感情のもつれから発生する可能性がある
・同士討ちは、感情で人を判断する人が引き起こす可能性がある
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どちらが正しく、どちらが間違っていると個別に判断するつもりはない。が、道理的かつ一般論として言えることを5つ挙げたい。
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・真実でないことを語ったり書いたりすれば、非難されても仕方がない。真実であるとするならば、合理的な証拠を示すべきだ。噂は噂でしかない。事実は事実として意見は意見として推定は推定として記述されるべきだ
・違法なことをやれば摘発ないしそれなりの処置を受けて当然である
・言論の自由は認められるべきだが、営利活動している言論人は、身ぎれいな活動を心がけるべきだ
・自分の過失、責任を一切認めず、相手だけが悪いという主張は不毛である
・誰も得をしない結果となる論争ならすべきではない(論争を吹っ掛けられても相手にしないという選択肢もある)
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真の愛国者であればあるほど、愛国保守であるとか真正保守であると語らない事実を経験的に知っている関係で、同士討ちの場合は、傍観者を味方につけようとして、愛国保守、真正保守という類の言葉を発するケースが往々にしてある。あるいは、相手を見下し、レッテル貼りするなど罵倒するケースも散見される。
かくいう私も、いろいろこき下ろされた経験がある。相手は、罵倒するのみだった。私は、相手が●●に見えた。●●相手に喧嘩するほど、無駄なことはない。
ブログの世界に限定すると、政治ブログの可能性には2通りある。
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・批判中心の問題提起型ブログ。より多くの人に読んでいただき、情報拡散・共有化を目指すもの(結果は期待できない?)
・提言型ブログ。質の高い読者に読んでいただき、政策実現を目指すもの(結果が期待できるケース有り)
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たとえば、テーマとして仮に皇室を扱うなら、格式を意識しべきだ。拙ブログは今は亡き伝説のブロガー「IZAブログ時代の花うさぎ」さんのブログを継承することを目指している。「花うさぎ」さんの敬語・謙譲表現は見事だった。昨今は、そうでないものも散見され、花うさぎさんがもし生きていたら、特徴などからその正体をすぐに見破るに違いないと予想する。逆に言うと、正体を見破られたくなければ、格式だけは維持すべきだということになる。
また、非難の言葉や批判文の羅列、コピペ文だらけで、果たして結果は出るのか?活動手法的な問題を指摘する。現状打開のための対応(シナリオ、行動)なしでは、読む人、見る人は多くても政治的影響力は…………?ということである。
民主党政権時代以降、いくつかの新興保守系団体が発足したが、結果を出せた団体は、残念ながら皆無に近い。(例外的に、「放送法遵守を求める視聴者の会」や「つくる会」は、焦点を絞ることで、結果を出そうとしているようだ。)これに対し、同士討ち論争に係わるメッセージを会員に配信し続けている団体もある。明らかに私物化していると言わざるを得ない。
最初に同士討ちを仕掛けた人は、反日勢力あるいは左翼を利することに気づいていないかもしれない。森友・加計事案は、保守陣営の無防備状態を狙い済ましたようなタイミングで延々と続けられた。このタイミングでの田母神俊雄批判は、本来封印されるべき性格のものであったはずだ。
政治ブログだとするなら、状況分析は当然として、主張を明らかにし、提言表明するのは当然。批判文だけではマンネリ化するし、実現するためのシナリオ、手順を書かなくては話にならない。でなければ、瀬戸弘幸ブログのように、行動が伴っていなくてはならない。
仮に論争が起きたにせよ、やるべきことを淡々とこなす方に(やるべきでないことをやらない方に)、最終的には軍配が上がる、私はそうみている。それが道理ではないか。そういう結末になることを望んでいる。
政治活動の世界において、論争は避けられない性格のものだが、結果を出そうとするポジションを選んだ方がやりがいがあるし、仮に論争に巻き込まれたにせよ、結果を出した側(出そうとした側)に有利に事は進むと私は予想する。
具体的に書くとこうなる。
田母神俊雄とその支持者たちには、従来のような言いっ放しではなく、結果を出す取り組みを目指していることを期待すると同時に、そうすることで、保守活動における地殻変動、すなわち競争原理が働き、結果を出す(出そうとする)団体の方に、寄付がより多く集まる結果をもたらすだろうと予想するのである。
以上
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