英国メイ首相来日の政治的意味

英国首相が来日した。3日間滞在されるそうだ。

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http://www.yomiuri.co.jp/politics/20170830-OYT1T50101.html?from=ytop_main5

メイ英首相が来日、安倍首相が茶席でもてなし

2017年08月30日 19時16分

 英国のメイ首相が30日午後、就任後初めて来日した。

 伊丹空港に到着したメイ氏は京都市に入り、出迎えた安倍首相と茶道表千家「不審菴ふしんあん」を訪れた。お茶会では、安倍首相の祖父、岸信介元首相が「月」と書き、首相在任中の1960年に作られた萩焼が使用された。茶席でのもてなしを通じ、両氏は親睦を深めた。

 4月の安倍首相訪英の際、メイ氏はチェッカーズ(英首相別荘)に招待しており、返礼の意味がある。両氏はこの後、同市内の京都迎賓館に移動して夕食をともにした。

 31日には、首相官邸で開催予定の国家安全保障会議(NSC)特別会合にメイ氏を招き、日英両国の緊密な連携を確認する。同日に行う首脳会談では、欧州連合(EU)離脱後の経済関係強化などについて意見交換する見通しだ。メイ氏は同日、海上自衛隊横須賀基地(神奈川県横須賀市)も訪れ、護衛艦の視察などを行う予定。

2017年08月30日 19時16分

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遠く離れていても、心は一つ、同志でありたい。そういう配慮を両国代表は続けている。

接待係をやった人なら、京都、茶道(表千家)、迎賓館…………最高のもてなしを企画したことくらいはわかる。
食事のメニューはどうなのか気になる。サッチャー首相来日時のメニューを参考としたような気がする。

今回、異例の3日間という長期滞在である。イスラエルのネタニヤフ首相の滞在も異例に長く、4日間だった。

―― 参考情報 ――――――――――

ネタニヤフ首相の来日日程
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press4_000875.html

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当時、イスラエルは、日本と武器の共同開発をすすめようとした。実現に至った案件を押さえてはいないが。

さて、英国首相の来日、EU離脱後の経済関係強化がメインだとする。日本は英国の生命線を握りつつある。お気づきであろうか?

英国は、確かなパートナーを求めている。それは日本である。世界に日本しかいないかもしれない。

イスラエルのネタニヤフ首相来日の際の首脳会談の結果などを参照すると、日英の経済関係強化、横須賀基地訪問の意味するところ、日英での軍事機器開発協力であろうと推定する。

―― 参考情報 ――――――――――

安倍外交 イスラエル首相来日が意味するもの
http://nihonnococoro.at.webry.info/201405/article_11.html

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簡単に考えるとこうなる。
日本はいまだ、武器輸出の大型商談が成約に至っていない。英国はEU離脱の影響を最小限に食い止めるため、国内で雇用対策強化、日本との経済関係強化を通じて、政権基盤を何としても強化したい。

英国首相の狙いは、(重厚長大な軍事機器=軍艦、イスラエルとの共同開発により製品化に至った物品?)日本企業を英国に誘致、組み立て工場でもいいので、そこで生産された軍事機器を、日英共同仕様として両国が使用(自衛隊装備)、ついでに英国工場生産品を日英の同盟国ないし同盟相当国に(英国政府扱いで)輸出する、そういう構想ではないか、と推定する。

その英国は、軍事的には海軍に注力してきた国だそうだ。

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http://www.99soft.org/uk-swith-belgium/

イギリスの軍隊の特徴

イギリスでは、世界でもトップクラスの軍事予算を計上している国です。
 世界に属領が広がっているので、その権益を保護するという目的から、特に注力をしているのは海軍のようです。
イギリスの場合、自国でも最新兵器開発が可能であるため、海軍における様々な技術はイギリス海軍によって生み出されてきました。

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英国は、国内メーカーの衰退により、兵器の自国調達が難しくなってきているとの国内事情がある。最近、日本メーカーが白物家電、テレビ、スマホ市場から徐々に撤退しているように、英国はかなり前から自国での軍事機器製造が日本よりも困難になりつつある。
かつて、英国は造船国であり、日清・日露戦争時代、日本が英国製軍艦を購入したことを知っているならば、あり得ないシナリオではない。

英国首相が思い描いている日英共同開発品の本命は、「空母」そして空母艦載機ではないかと私はみている。日本にとっても悪い話ではない。仮に、日本が戦争に巻き込まれる事態となっても、日本の武器製造工場が、英国に存在することは安全保障政策上、非常に意義あることなのである。

いささか妄想めいたシナリオであるが、北朝鮮問題が緊迫化しつつある現在、最優先かつ重要課題の一つとして取り組むべきことを指摘し、本稿を終える。

以上









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