自民党の公約が発表された。
消費税増税路線の話は消えている。
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https://mainichi.jp/senkyo/articles/20171003/k00/00m/010/129000c
自民党 消費増税、前面に出さず 政権公約を発表
毎日新聞2017年10月3日 01時47分(最終更新 10月3日 02時26分)
衆院選に向けた自民党の政権公約を発表する岸田文雄政調会長=東京都千代田区の同党本部で2017年10月2日、川田雅浩撮影
自民党は2日、衆院選の政権公約を発表した。安倍晋三首相が解散の理由に挙げた消費増税分の使途変更を盛り込み、憲法改正を重点項目に格上げした。岸田文雄政調会長は記者会見で「対決すべき野党はいまだ姿が見えていない。責任と実効性のある公約を掲げ、国民の信任をいただきたい」と表明。同党が希望の党に先がけて公約をまとめたのは、政権担当能力をアピールして違いを明確にする狙いがある。
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こういう情報もある。
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自民党の岸田文雄政調会長は2日、党本部で会見を開き、「政権公約2017」を発表しました。政権公約は、「この国を守り抜く」とのタイトルの20pの小冊子です。
重点項目6項目は以下の通りです。北朝鮮問題と、憲法改正の箇所を抜粋でご紹介しま
す。なお、自民党の選挙の重点公約に憲法改正の項目が盛り込まれるのは初めてです。
1,北朝鮮の脅威から、国民を守り抜きます。
我が国の上空を飛び越える弾道ミサイルの相次ぐ発射、核実験の強行など、北朝鮮による挑発行為はエスカレートし、重大かつ差し迫った脅威となっています。このような時こそ、世界をリードできる、経験豊かで安定した政権が必要です。わが党は平和に向けた外交努力を続け、断固、国民を守り抜きます。
・北朝鮮に対する国際社会による圧力強化を主導し、完全で検証可能かつ不可逆的な方法ですべての核・弾道ミサイル計画を放棄させることを目指すとともに、拉致問題の解決に全力を尽くします。
・日米同盟をより一層強固にすることで、わが国の抑止力を高めます。
・ミサイル対処能力の強化をはじめ、国民保護を最優先に対応し、国民の生命と財産を守り抜きます。
2,アベノミクスの加速で、景気回復・デフレ脱却を実現します。
3,劇的な生産性の向上で、国民の所得を増やします。
4,未来を担う子供たちのために、保育・教育の無償化を実現します。
5,地方創生で、活力ある元気な地方をつくります。
6,国民の幅広い理解を得て、憲法改正を目指します。
現行憲法の「国民主権」「基本的人権の尊重」「平和主義」の3つの基本原理は堅持しつつ、憲法改正を目指します。
・憲法改正については、国民の幅広い理解を得つつ、衆議院・参議院の憲法審査会で議論を深め各党とも連携し、自衛隊の明記、教育の無償化・充実強化、緊急事態対応、参議院の合区解消など4項目を中心に、党内外の十分な議論を踏まえ、憲法改正原案を国会で提案・発議し、国民投票を行い、初めての憲法改正を目指します。
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読売が配信した情報を参照したい。
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http://www.yomiuri.co.jp/election/shugiin/2017/news1/20171002-OYT1T50068.html
自民公約、北対応を強調…憲法改正など6本柱
2017年10月02日 19時50分
自民党は2日、衆院選の公約を決定した。
北朝鮮の脅威への対応を優先課題に挙げ、圧力強化で核・弾道ミサイルの放棄を目指すと強調した。
2019年10月の消費税増税による増収分の使途を変更し、幼児・高等教育の無償化などに重点投資するとした。自衛隊の根拠規定明記など、4項目での憲法改正を目指す方針も明記した。
岸田政調会長は公約発表の記者会見で、「責任政党として北朝鮮の脅威、少子高齢化という目の前の国難を乗り越える決意を込めて作成した」と述べた。
公約は2部構成で、第1部は〈1〉北朝鮮対応〈2〉アベノミクス加速〈3〉国民所得の増加〈4〉保育・教育無償化〈5〉地方創生〈6〉憲法改正――を6本柱とした。第2部の「政策BANK」では、経済再生や地方創生などの4分野で具体策を列挙した。
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2017年10月02日 19時50分
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どうやら、民進党が消滅する可能性が高いことから、消費税増税に係わる、自民党は3党合意を守る義務がなくなったと判断したようだ。
なるほど、馬鹿正直に消費税増税を謳ってはいない。
ただ、政権与党であるがゆえに、選挙線終盤の隠し玉として増税するならどの路線を選択すべきかという党首レベルの議論のネタにされそうな気がする。
ファジーでソフトランデイング路線を好む安倍首相なら、第二のリーマンショックとか、公約の柱である「劇的な生産性の向上で、国民の所得を増やします」を紹介するだろう。
ここで言う「劇的な生産性の向上で、国民の所得を増やします」とはいろいろな読み方ができるのだ。
自民党本部のHPで詳細参照できないのが残念であるが、考えられることをいくつか例示したい。
「劇的な生産性の向上」については、最低8とおりの解釈が可能である。
「劇的な生産性の向上」⇒規制緩和、高賃金の官業の民業シフト(放送、教育など)などによるもの
「劇的な生産性の向上」⇒高賃金のキャリア公務員のノンキャリア化へのシフト
「劇的な生産性の向上」⇒定年延長により今まで働いていなかった世代が働き出す
「劇的な生産性の向上」⇒国家公務員の天下り減少に伴う生産性向上
「劇的な生産性の向上」⇒天下り負担が減った分、民間の生産性向上
「劇的な生産性の向上」⇒パート女性の正規雇用枠扱いにすること
「劇的な生産性の向上」⇒政府が掲げる働き方改革によるもの
「劇的な生産性の向上」⇒ロボット投資拡大、農業の大規模化等、投資行為によるもの
「国民の所得を増やします」とは最低8とおりの解釈が可能である。
「国民の所得を増やします」⇒国民全体の所得を増やす
「国民の所得を増やします」⇒アベノミクス効果によるもの(金融緩和効果、円安効果によるもの)
「国民の所得を増やします」⇒労働市場逼迫による賃金向上によるもの
「国民の所得を増やします」⇒高齢者でも働ける環境と整え、給与所得が年金所得を上回る人を増やす
「国民の所得を増やします」⇒パート女性の正規雇用化による所得増加
「国民の所得を増やします」⇒資産増加によるもの(土地評価額、株の評価額上昇)
「国民の所得を増やします」⇒国民の可処分所得を増やす
「国民の所得を増やします」⇒個別企業の業績向上
悪くとると、国民全体の所得が増えれば、何でもかんでも構わないと解釈しうる文面になっている。
「劇的な生産性の向上」と「国民の所得を増やします」を1対1の関係で捉える必要はない気がする。
他党が、目玉公約として発表した際に、対抗策として、これらキーワードをうまく組み合わせて、その党の公約以上の公約であると言い換える可能性もある。
この公約が文章的には、熟慮の上練られた意味あるものであること、すなわち非常に玄人的であることを指摘し、本稿を終える。
以上
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