なぜ安倍政権はマスコミに強く出ないのか?

私は、安倍政権のマスコミ対応について不満を持ち続けている。
読者の皆様のそうお思いのことであろうと予想する。
どうして日常的にかように弱腰なのか、首相の放送法改正発言についてもなぜかような変化球発言だったのか、という意味においてである。


さて、先日出稿した、中曽根元首相に係わる記事を注意深く読まれていた方なら、日本の政界・官界の表向きの黒幕は中曽根元首相の可能性が強いことに気づいておられるはずである。

―― 参考情報 ――――――――――

あの元首相はなぜ謎めいた行動をとり続けるのか?
http://sokokuwanihon.blog.fc2.com/blog-entry-1043.html

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政治家中曽根康弘が首相になったのは、ロッキード事件以降。アメリカによって、日本の政界や裏社会のどんでん返しが進む状況で、中曽根康弘は首相となり、首相辞任後も影響力を維持し続けたであろうと推定する。





その中曽根元首相はかなり前からナベツネと昵懇だそうだ。

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https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B8%A1%E9%82%89%E6%81%92%E9%9B%84

渡邉恒雄

前述の通り、政界では中曽根康弘との親交の深さが殊に有名。中曽根の秘書だった小林克己は渡邉と学生時代からの親友だった。ほかにも、大手新聞社の実力者であることを武器に、様々な分野において影響力を発揮してきた。趣味は読書(哲学書など。新進気鋭の哲学者の著書は必ず目を通すという)とクラシック音楽鑑賞。ハムスターを飼っている。パイプと葉巻たばこを愛煙し、野鳥の餌付けをこよなく愛する。TVドラマ『渡る世間は鬼ばかり』(橋田壽賀子脚本)の大ファン。

||||| ここまで引用 |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||


つまり、中曽根元首相とナベツネは、中曽根が首相時代からグルだったという見方ができるのである。
中曽根首相辞任後は、政界は流動化した。誰かが後ろで操っていた可能性はなかったか?
安倍首相は、強かった自民党1極時代に戻しつつある。


少し前を振り返ってみると、読売はじめ各紙が、TPP参加に係わる既成事実化報道に熱心だったこともあった。これも裏がありそうだ。中曽根元首相と財務省がナベツネにTPP報道を依頼し、読売がTPP報道に熱心だった可能性はないのか?少なくとも官界と中曽根元首相の後押しがあったとみるべきだろう。
TPPについては、第二次安倍政権になってから、甘利担当大臣の頑張りがあり、交渉の主導権を握りなんとか事なきを得た。従って、現時点でTPPについて異論はない。

一方、ナベツネは、かなり前から政府委員の要職にあったことで知られている。

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https://www.kantei.go.jp/jp/gyokaku/0805kikou2.html

第2回機構問題小委員会議事概要
1 日時 平成9年7月23日(水) 10:00~12:05
2 場所 内閣総理大臣官邸 大客間
3 出席者
(会議)
武藤嘉文行政改革担当大臣・総務庁長官(行革会議会長代理)、藤田宙靖(機構問題小委員会主査)、芦田甚之助、有馬朗人、猪口邦子、河合隼雄、佐藤幸治、塩野谷祐一、豊田章一郎、水野清、諸井虔、渡辺恒雄の各委員
(政府)
田波内閣内政審議室長
(事務局)
水野事務局長(再掲)、八木事務局次長
4 議題
国家機能の在り方、中央省庁及びその編成の在り方について(討議)

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B8%A1%E9%82%89%E6%81%92%E9%9B%84

渡邉恒雄
2006年(平成18年)
1月5日に刊行された論座(朝日新聞社)において、靖国神社への首相参拝を非難する内容の対談を若宮啓文・『朝日新聞』論説委員と行う。この年に白内障の手術を受ける。
12月 日本経済新聞『私の履歴書』執筆(2007年11月に「君命も受けざる所あり―私の履歴書―」として出版)。
2007年(平成19年)
第54回カンヌ国際広告祭でメディアパーソン・オブ・ザ・イヤーをアジア人では二番目の受賞。
2009年(平成21年)
麻生内閣の設置した安心社会実現会議の委員に選ばれる。
2014年(平成26年)
特定秘密の保護に関する法律「情報保全諮問会議」の座長となる[70]。
ジャイアンツ取締役最高顧問に就任[71]。
2016年(平成28年)
3月 ジャイアンツ取締役最高顧問を辞任。
6月 読売新聞グループ本社会長を退き、読売新聞グループ本社代表取締役主筆となる[72]。
家族・親族

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第二次安倍政権では、ナベツネは、特定秘密の保護に関する法律「情報保全諮問会議」の座長となっている。


なぜなれたのか?


安倍政権は、マスコミ対策上、ナベツネを座長にせざるを得なかったとの見方ができる。

つまり、ナベツネはある時は中曽根元首相の名代として、
ある時は自分の意思で安倍政権に注文しつづけているという見方ができるのである。

中曽根首相時代に中断した、首相の靖国参拝はどうであろうか?

ナベツネは、首相の靖国反対論者であるそうだ。

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https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B8%A1%E9%82%89%E6%81%92%E9%9B%84

渡邉恒雄

渡邊は、内閣総理大臣の靖国神社参拝に反対している事で知られ、「日本の首相の靖国神社参拝は、私が絶対に我慢できないことである。すべての日本人はいずれも戦犯がどのような戦争の罪を犯したのかを知るべきである。」[46]「今後誰が首相となるかを問わず、いずれも靖国神社を参拝しないことを約束しなければならず、これは最も重要な原則である。…もしその他の人が首相になるなら、私もその人が靖国神社を参拝しないと約束するよう求めなければならない。さもなければ、私は発行部数1000数万部の『読売新聞』の力で、それを倒す」[47] と述べ、靖国神社の代わりに無宗教の国立戦没者追悼施設を建設すべきと主張している(後述)[48]。また「内務班で受けた暴力をいまでも許せない、だから首相の靖国参拝には反対だ[49]」と本音を語っている。ただし極東国際軍事裁判の判決が絶対的正義でないと述べている[50]。

2001年から2006年に靖国神社を参拝した当時の首相・小泉純一郎が自身の靖国参拝は「心」の問題だと語っていた事に対しては、日本遺族会が選挙における票田になっていることを挙げた上で、小泉が自由民主党総裁選挙の際、遺族会に向けて、自身が首相に就任すれば靖国神社を参拝することを約束していたとして、「私はそれは偽善的であり、彼は心から参拝に行きたいと思っているのではなく、そういうパフォーマンスで、戦犯の遺族から得票を増やすためであったと思っている。」と主張している[51]。2006年、ニューヨークタイムズのインタビューに渡邊は「(小泉純一郎は)歴史も哲学も知らず、勉強もせず教養も全くない」という表現まで動員した。渡邊は「小泉首相が『靖国参拝のどこが誤っているのか』『靖国を批判する国は韓国、中国しかない』と愚かな発言をするのは無知から始まったこと」とも述べた[52]。

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中曽根元首相が中断した首相の靖国参拝、安倍首相がナベツネを通じてマスコミ対策しようとすればするほど、ナベツネは交換条件として靖国参拝をさせまいと画策してきた可能性もあるのだ。

安倍首相が靖國参拝したくとも、政界・官界の黒幕と思われる中曽根元首相、マスコミの黒幕と思われるナベツネが束になって、妨害している可能性はないのであろうか?



消費税増税については、中曽根元首相は増税を餌に官界(財務省)に君臨するための手段とみなせる一方、新聞界のドン、ナベツネと連携、新聞については軽減税率適用実現の見通しにある。

軽減税率適用は、うがった見方をすると、新聞業界に天下る財務省官僚の天下りコスト捻出という位置づけであるかもしれない。

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元財務高官が続々天下る読売・日テレの狙いは
http://president.jp/articles/-/13020

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そう考えると、消費税増税、一見したところ財政再建が進むと言われているが、実態的には天下りコスト維持に必要な税収確保と見るべきかもしれないのである。

では、最近、安倍首相が言及した、放送法改正発言についてはどうであろうか?


―― 参考情報 ――――――――――

放送法改正、狙いは「安倍首相賛美」番組増加か…テレビ局から電波と政治的公平を奪う
http://biz-journal.jp/2018/04/post_22998.html

渡辺恒雄氏が最近、安倍首相との「対決」を決めたと噂される理由
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/55106

安倍首相が渡辺恒雄氏の元に駆けつけた夜「放送法」報道に手打ち?
http://news.livedoor.com/article/detail/14584239/

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安倍首相発言は、かなりの変化球であったはずであるが、ナベツネの反応から察するに、ナベツネはマスコミ界を束ねて、安倍首相と対決する意思を示した時期があるそうだ。


そのナベツネは、安倍首相を呼びつける、政治的腕力の持ち主だと認識しているようだ。

―― 参考情報 ――――――――――

安倍首相動静。 読売の渡邊恒雄氏に呼びつけられて読売新聞本社で食事の異常さ。 これが初めてでない。主従の関係。主は渡邊。
http://www.asyura2.com/16/senkyo200/msg/215.html

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経緯の詳細まで調べずとも、シナリオ的には、中曽根元首相(官界・政界)とナベツネ(マスコミ界)がグルになって安倍政権を陰で支えているふりをしつつ、政権に対する影響力を行使し続けているということになりそうなのである。


安倍首相が愛国ではない、保守ではないと主張される方、安倍首相は、中曽根元首相やナベツネに振り回されている可能性について、安倍首相一人の決断のなさが問題と言えるのであろうか?


政権がマスコミ対応に腰砕けであることについて、私は不満を抱いているが、本稿の分析結果に従えば、この二人の老害にいつまでもしてやられる政治的状況で果たしていいものであろうか?


そして、麻生政権末期、読売や産経までもが政権叩き報道が相次いだのは、麻生政権時代に広告税構想をぶち上げ、それにナベツネが激昂し政権交代を意図したことによるものではなかったか?

中川昭一先生の件を含め、保守陣営は、少なくともナベツネに対し、もっと批判的ポジションをとるなど強硬措置に出るか、褒め殺しを選ぶか、考える時に来ているように思う。

以上

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