指定感染症対策 交通遮断に係わる「国の権限」が見当たりません!?

国土交通大臣指示事項が、国土交通省HPにて開示された。


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https://www.mlit.go.jp/common/001324558.pdf

新型コロナウイルスに関連した感染症対策に関する
国土交通大臣指示
令和2年1月21日

今回の中華人民共和国武漢市における新型コロナウイルスに関連した感染症について、既に我が国でも感染者が確認されているところであるが、今後の更なる感染拡大に備え、関係各局においては、厚生労働省等関係省庁と緊密に連携し、引き続き、以下の事項を適切に実施すること。

○ 航空事業者、旅行事業者等、関係事業者に対して、迅速かつ的確な情報提供を行うこと。
○ 航空局、海事局及び港湾局は、空港及び港湾施設における検疫の実施の円滑化及び海外渡航者への情報提供等、水際対策の徹底について必要な支援を行うこと。
○ 海上保安庁は、関係機関と連携を密にし、水際対策の徹底を図るとともに、航行船舶に対し必要な情報の提供を行うこと。

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情報提供程度の次元の話である点について私は不満である。
情報提供と支援以外に、航空路許認可権限に関して、やるべき措置があるはずである。

具体的に言うと、国土交通省が感染症対策として行う、「交通の遮断」権限を想定している。



関係法令を参照したい。病原体としては、サンプル的に二種類ピックアップした。

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感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%84%9F%E6%9F%93%E7%97%87%E3%81%AE%E4%BA%88%E9%98%B2%E5%8F%8A%E3%81%B3%E6%84%9F%E6%9F%93%E7%97%87%E3%81%AE%E6%82%A3%E8%80%85%E3%81%AB%E5%AF%BE%E3%81%99%E3%82%8B%E5%8C%BB%E7%99%82%E3%81%AB%E9%96%A2%E3%81%99%E3%82%8B%E6%B3%95%E5%BE%8B#%E3%81%9D%E3%81%AE%E4%BB%96%E3%81%AE%E6%8E%AA%E7%BD%AE


・重症急性呼吸器症候群
(病原体がコロナウイルス属SARSコロナウイルスであるものに限る)
第一種
出入国管理法により患者である外国人は本邦への上陸を拒否される(出入国管理法5条)。
2006年(平成18年)12月8日公布の「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律等の一部を改正する法律」により一類感染症から変更[1]。


・新型インフルエンザ
第一種
「新たに人から人に伝染する能力を有することとなったウイルスを病原体とするインフルエンザであって、一般に国民が当該感染症に対する免疫を獲得していないことから、当該感染症の全国的かつ急速なまん延により国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがあると認められるもの」と定義されている。
検疫感染症に指定(検疫法第2条第2項)。
検疫法上の停留期間は240時間とされている(検疫法施行令1条の3)。
出入国管理法により患者である外国人は本邦への上陸を拒否される(出入国管理法5条)。

・その他の措置
都道府県知事は、一類感染症、二類感染症、三類感染症、四類感染症又は新型インフルエンザ等感染症などの発生を予防し、又はそのまん延を防止するため必要があると認めるときは次のような措置を講じることができる。

消毒(27条)

ねずみ・昆虫等の駆除(28条)
一類感染症、二類感染症、三類感染症、四類感染症を対象とする。
病原体に汚染され、又は汚染された疑いがある物件の移動の制限・禁止、消毒、廃棄
(29条)
病原体に汚染され、又は汚染された疑いがある死体の移動の制限・禁止、火葬、埋葬
(30条)
一類感染症、二類感染症、三類感染症、新型インフルエンザ等を対象とする。
感染症の病原体に汚染され、又は汚染された疑いがある水の使用・給水の制限・禁止
(31条)
一類感染症、二類感染症、三類感染症を対象とする。
病原体に汚染され、又は汚染された疑いがある建物への立入りの制限・禁止、封鎖(32条)
一類感染症を対象とする。

交通の制限・遮断(33条)
一類感染症のまん延を防止するために緊急の必要がある場合を対象とする。

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気になるのは、その他の措置としての、交通の制限・遮断についてである。
中共は、この点については毅然と実施した。日本政府はなぜか実施しない。



多くの日本国民は、この点について不満を抱いている。



当該法令の33条にはこう書いてある。

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https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=410AC0000000114#376

(交通の制限又は遮断)
第三十三条 都道府県知事は、一類感染症のまん延を防止するため緊急の必要があると認める場合であって、消毒により難いときは、政令で定める基準に従い、七十二時間以内の期間を定めて、当該感染症の患者がいる場所その他当該感染症の病原体に汚染され、又は汚染された疑いがある場所の交通を制限し、又は遮断することができる。
(必要な最小限度の措置)
第三十四条 第二十六条の三から前条までの規定により実施される措置は、感染症の発生を予防し、又はそのまん延を防止するため必要な最小限度のものでなければならない


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法律設計上、海外から空路、海路で持ち込まれるケースではなく、国内で感染症が発生・拡大した場合を想定しているような法律と読める。

すなわち、国土交通大臣には、感染症対策としての、空路・海路・陸路閉鎖等に係わる命令権限は「ない」と読めるのである。

とすれば、明らかに法律の不備が発生していると解することになるのである。

以上

この記事へのコメント

  • Suica割

    https://blogos.com/outline/431916/

    入管法に規定があるのに、使うのを躊躇しているみたいな印象があります。
    堂々使うべきではないでしょうか。
    2020年01月27日 15:39
  • 市井の人



    >Suica割さん
    >
    >https://blogos.com/outline/431916/
    >
    >入管法に規定があるのに、使うのを躊躇しているみたいな印象があります。
    >堂々使うべきではないでしょうか。

    その判断を以て、国賓来日できなくしたいと思われるのを避けようとしたのかもしれません。
    2020年01月27日 20:14
  • Suica割

    中国が国内移動制限をかけた事と連動、各国の後追い対処での批判回避に留意しているように思います。
    2020年01月28日 10:18
  • 市井の人



    >Suica割さん
    >
    >中国が国内移動制限をかけた事と連動、各国の後追い対処での批判回避に留意しているように思います。


    どうもそのようですね。
    2020年01月28日 14:06

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