コロナウイルス対策 法整備し直すべき法律とその概要

コロウイルスに対しての政府の後手対応、根本原因が法的未整備にあることに気づく人が出始めた。

―― 参考情報 ――――――――――

武漢帰還者への対策で日本が諸外国に遅れを取りまくりだと判明 明らかに法整備が遅れている
http://japannews01.blog.jp/archives/50531980.html

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本稿では、コロナウイルス等、国境を超えた感染症に関して、法の未整備状態が確実視されるとの判断、視点からの提言。

なお、本稿では、人権上の制約事項の取り扱いについての検討は、除外させていただく。

―― 参考情報 ――――――――――

【厚労省】武漢からの帰国者は強制隔離できず 人権に制約のかかる対応は取れない
https://hosyusokuhou.jp/archives/48870580.html

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まず、感染者の分類・定義から入りたい。

感染状態分類というと、通常は.発生順序による分類になる。(国内で)最初に発症した人、二次感染した人、三次感染した人、、、数次感染した人ということになる。

しかし、今回は、発生国が中国なので、表現的にはそうはならない。

大まかに言うと、
①感染症発症した状態で日本に入国した中国人旅行者
②潜伏期間中の保菌者として日本に入国した中国人旅行者
③中国人感染者、潜伏期間中の保菌者から二次感染した日本人
④中国人感染者ないし二次感染した日本人から、三次感染した日本人
という分類となるだろう。



このうち、政府が、過去一週間に措置すべきだったのは、①と②。①は空港で上陸拒否できることになっていたが、措置しなかった。特に、②が大甘過ぎた。

①は「出入国管理及び難民認定法」上の上陸拒否相当事案。②は該当法令が見当たらない。③、④は「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」で対応することになる。

北朝鮮は、中国からの入国者について1か月隔離措置をとっているそうだ。日本政府もそうすべきだった。そうすれば、潜伏期間中の中国人旅行者から二次感染するケースは防げた。

―― 参考情報 ――――――――――

新型肺炎、中国からの入国者は1カ月隔離、北朝
https://www.sankei.com/world/news/200129/wor2001290003-n1.html

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今現在、日本政府は、出入国管理法令を根拠に、中国人旅行者すべてについて、上陸拒否しているのか。そうは思えない。中国が出国禁止してくれただけのことであり、国内法を根拠に措置しているとは言い難い。




次に、感染症発生国に対し、日本政府がとりうる(法律上の)措置について、一般論的視点から述べたい。

海外で発生し、日本に持ち込まれる可能性ある感染症対策として、①感染症発生国に対する拒否的措置、②感染症発生国に対する予防的措置が考えられる。

■感染症発生国に対する拒否的措置

法律上は、出入国管理法令に基づく上陸拒否のほかに、交通遮断措置が考えられる。フイリピンは旅客便丸ごと中国に送り返したそうだが、感染症発生国に対する拒否的措置として分類できよう。

上陸拒否とは、「出入国管理及び難民認定法」第五条第一項が該当する。

||||| ここから引用開始 |||||||||||||||||||||||||||||||||||

https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=326CO0000000319#78

出入国管理及び難民認定法

第二節 外国人の上陸
第四条 削除
(上陸の拒否)
第五条 次の各号のいずれかに該当する外国人は、本邦に上陸することができない。
一 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号)に定める一類感染症、二類感染症、新型インフルエンザ等感染症若しくは指定感染症(同法第七条の規定に基づき、政令で定めるところにより、同法第十九条又は第二十条の規定を準用するものに限る。)の患者(同法第八条(同法第七条において準用する場合を含む。)の規定により一類感染症、二類感染症、新型インフルエンザ等感染症又は指定感染症の患者とみなされる者を含む。)又は新感染症の所見がある者

||||| ここまで引用 |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||

この法律は、感染症発症した人は上陸拒否できていも、感染症発症した人と同じ便の乗客が二次感染する恐れあるケースは想定していない。

同じ飛行機に乗っていた人が感染症発症したなら、その便に乗っていた人も相当の確率でいずれ発症するが、「入国した日において、患者だけ上陸拒否する」と読めるのである。

厳密に考えると、入管手続き上は、一人でも発症者がいた場合、当該航空便について一人でも上陸させてはならない!、はずなのが、そうは読めない。

加えて、現実の入国管理手続きは、個人単位である。
必要なのは、一人でも発症した人が乗っているなら、その飛行機の乗客丸ごと上陸拒否可能とする法律である。

すなわち、潜伏期間の長い感染症については、「出入国管理及び難民認定法」だけでは限界があるということ。

そこで、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」において、「感染症発生国に対する交通遮断措置」を追加する必要がある。

具体的には、
①感染症発生国からの旅客便、船便の運航を禁止すること
②感染症発生国の発生地域からの旅客便、船便の運航を禁止すること
である。
この措置については、WHOの勧告等を待つ必要ない。なぜなら、WHOは中共に阿り?、他の加盟国に対する必要な措置を意図的に遅らせた?からである。WHO幹部がやったことは、刑〇罰相当ではないか。



■感染症発生国に対する予防的措置

この点については、まったく法整備がなされていない。

「北朝鮮が実施した1か月もの隔離措置」は参考となる。政府は、中国に駐在していた日本人帰還者について、自宅待機要請としているが、入国した中国人についての制限も規制は何もないのが、決定的な問題。
武漢に駐在し帰国する日本人は今のところせいぜい千人。
これに対し、国内には、感染症発生国から50~100万人の中国人旅行者がいる。相当数が感染症の潜伏期間状態であることが確実視されている。移動の制限、交通機関利用制限がない関係で、動く生物化学兵器と化している。

この一週間の状況を振り返ると、外務省注意喚起とは別に、感染症発生国渡航に対する、日本からの交通制限(航空機、船)はすべきだった。

―― 参考情報 ――――――――――

【画像】博多に4600人の中国人を乗せた豪華客船が到着!
https://hosyusokuhou.jp/archives/48870537.html

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上陸拒否せず入国させた、中国人旅行者に対しては、一定期間の隔離措置、移動制限措置、国内交通機関利用停止措置、移動経路追跡調査等が考えられる。



そのほかに、中国人旅行者一人でも国内滞在中に当該感染症発症が確認された場合、中国からの旅客便搭乗していた中国人、日本人は、すべて一定期間、隔離措置されるべきである。

―― 参考情報 ――――――――――

絶海の孤島「クリスマス島」で隔離へ。武漢などから退避させた自国民を14日間検疫するとオーストラリア政府
https://www.huffingtonpost.jp/entry/christmas-island_jp_5e30fce4c5b6e8375f64b072

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次に、補足的なことについて述べたい。

■強制措置等の周知期間の問題

指定感染症の強制入院措置について、自民党中谷議員は、周知期間設定した政権の判断を批判した。

||||| ここから引用開始 |||||||||||||||||||||||||||||||||||

https://www.sankei.com/life/news/200129/lif2001290029-n1.html

新型肺炎の強制措置周知期間に疑問 自民・中谷氏、「改憲議論必要」とも
2020.1.29 14:35ライフからだ

 自民党の中谷元・元防衛相は29日の谷垣グループ(有隣会)の会合で、政府が新型コロナウイルスによる肺炎を感染症法の「指定感染症」に決定したことをめぐり、周知期間の在り方に疑問を呈した。施行日の2月7日まで強制入院措置が取れないとして「法律を守り人が死ねば元も子もない。非常事態や緊急事態の場合は検査、隔離、監視、拘束する必要がある」と述べた。

 自民党改憲案の緊急事態条項にも触れ「法律で対応できれば一番いいが、できないとなれば改憲議論が必要だ」と話した。

||||| ここまで引用 |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||

中谷議員の意見に賛同するが、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」において非常事態事項、緊急事態条項があってしかるべきと考える。
交通制限・遮断措置については、周知期間は不要であろう。



■法整備し直すべき範囲

以上の検討から、法整備し直すべき法律とその骨子を以下に示す。

①「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」における拒否的措置、予防的措置の明確化(特に、感染症発生国との交通制限・遮断措置)、潜伏期間中の旅行者の隔離措置ならびに移動制限措置
②「出入国管理及び難民認定法」における、上陸拒否の徹底(同じ航空便で一人でも発症者が確認された場合、他の搭乗者の入国を認めない?)
③「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」等の法律における、事前周知期間の短縮化
④生物化学兵器等による攻撃・テロ対策法の法制化(戒厳令レベル?)
⑤その他、感染症に係わる、非常事態、緊急事態を想定した、強制隔離措置等を含む包括的措置に係わる措置、体制、実施権限等に係わる、法制化

最終的には、潜伏期間の長い国境をまたぐ感染症対策として、外務省、厚生労働省、法務省に加え、国土交通省の役割が非常に大きいということになる。

バス事業者に対する注意喚起レベルでは、話にならないのである。

―― 参考情報 ――――――――――

【新型肺炎】バス事業者に注意喚起 国土交通省
https://hosyusokuhou.jp/archives/48870523.html

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最後に、オマケで追加しなくてはならない法律がある。
上記感染症対策に係わる法律、特に「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」の審議に関する、「野党審議拒否不可条項」を追加することである。


以上

この記事へのコメント

  • Suica割

    結核予防法第五条 
    都道府県知事は、結核予防上特に必要があると認めるときは、左の各号に掲げる者について、それを受けるべき者及びその期日を指定して、定期外の健康診断を行うことができる。

     一 結核に感染し、又は公衆に結核を伝染させるおそれがある業務に従事する者

     二 結核まん延のおそれがある場所又は地域において、業務に従事し、又は学校教育を受ける者

     三 結核まん延のおそれがある場所又は地域に居住する者又は居住していた者

     四 結核患者と同居する者又は同居していた者

    こういう法律があるので、なんとかいけそうな気がする。
    公衆衛生を守り、パンデミックを防ぐことで人命を救うことは、公共の福祉の増進に役立つ事を考慮すると、最低限必要な措置は憲法上認められた、私権の制限の範囲に収まるものかと思える。
    2020年01月30日 18:25
  • Suica割

    第十二条 この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない。又、国民は、これを濫用してはならないのであつて、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ。
    第十三条 すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。

    医療上必要な援助を与える。
    感染させる恐れが無いとわかったら即日解放を行う。
    他の保菌者からの病原体の感染をしないように医学的措置を収容者に行う。
    その間の生活は国持ち。
    これらの条件を守るならば、憲法の規定には反さないと考える。
    2020年01月30日 18:32
  • Suica割

    https://blogos.com/outline/432988/

    そういう意見があることがいいですね。
    チャーター便特別措置法を作っても良かったかも。
    タダで乗せる代わりに拘束と検査は拒否出来ない。
    これなら、自由意思との兼ね合いもありません。
    2020年01月30日 23:00
  • 市井の人



    >Suica割さん
    >
    >結核予防法第五条 
    >都道府県知事は、結核予防上特に必要があると認めるときは、左の各号に掲げる者について、それを受けるべき者及びその期日を指定して、定期外の健康診断を行うことができる。
    >
    > 一 結核に感染し、又は公衆に結核を伝染させるおそれがある業務に従事する者
    >
    > 二 結核まん延のおそれがある場所又は地域において、業務に従事し、又は学校教育を受ける者
    >
    > 三 結核まん延のおそれがある場所又は地域に居住する者又は居住していた者
    >
    > 四 結核患者と同居する者又は同居していた者
    >
    >こういう法律があるので、なんとかいけそうな気がする。
    >公衆衛生を守り、パンデミックを防ぐことで人命を救うことは、公共の福祉の増進に役立つ事を考慮すると、最低限必要な措置は憲法上認められた、私権の制限の範囲に収まるものかと思える。


    結核予防法が、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」に統合される過程で、患者に対する強制力がどう変遷したのか、気になります。
    2020年01月31日 02:05
  • 市井の人



    >Suica割さん
    >
    >第十二条 この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない。又、国民は、これを濫用してはならないのであつて、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ。
    >第十三条 すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。
    >
    >医療上必要な援助を与える。
    >感染させる恐れが無いとわかったら即日解放を行う。
    >他の保菌者からの病原体の感染をしないように医学的措置を収容者に行う。
    >その間の生活は国持ち。
    >これらの条件を守るならば、憲法の規定には反さないと考える。


    情報ありがとうございます。
    人権派弁護士の存在を意識すると、憲法の規定の解釈は避けて通れません。
    2020年01月31日 02:07
  • 市井の人



    >Suica割さん
    >
    >https://blogos.com/outline/432988/
    >
    >そういう意見があることがいいですね。
    >チャーター便特別措置法を作っても良かったかも。
    >タダで乗せる代わりに拘束と検査は拒否出来ない。
    >これなら、自由意思との兼ね合いもありません。


    書かれている内容のほとんどについて賛同します。
    ただ、WILLや正論の常連言論人がこのレベルのことについて、語っていない(そもそも法律知識がない?)ように思います。
    2020年01月31日 02:09
  • 西

    国際法の方で何か対処できる法令が無いのかどうかも検討したほうがいいと思いますね。

    出入国管理法において、包括的な規制措置(その他緊急時は、例外的に新型ウイルスを指定感染症に認める可能性はあるとするなど)がとれないのも(新型とはいえ、致死性の肺炎を引き起こすコロナウイルスが規制できないのはおかしい)、諸外国に比べてザル過ぎるのではないかと思いますね。
    2020年02月03日 02:09
  • 西

    そもそも致死性かつ予防法(うがい手洗い程度では防ぎきれない)も治療法も存在しないコロナウイルスを、指定感染症に認定していないのは、法制度としておかしすぎるのではないか。
    2020年02月03日 02:13
  • 市井の人



    >西さん
    >
    >そもそも致死性かつ予防法(うがい手洗い程度では防ぎきれない)も治療法も存在しないコロナウイルスを、指定感染症に認定していないのは、法制度としておかしすぎるのではないか。


    長尾たかし議員のブログで解説が読めます。特段明記しないと、分類上一類でないと強制措置の対象とならないという問題があるそうです。
    2020年02月03日 07:08
  • 市井の人



    >西さん
    >
    >国際法の方で何か対処できる法令が無いのかどうかも検討したほうがいいと思いますね。
    >
    >出入国管理法において、包括的な規制措置(その他緊急時は、例外的に新型ウイルスを指定感染症に認める可能性はあるとするなど)がとれないのも(新型とはいえ、致死性の肺炎を引き起こすコロナウイルスが規制できないのはおかしい)、諸外国に比べてザル過ぎるのではないかと思いますね。

    2月1日に施行された政令にて、指定感染症という位置づけにはなりました。
    WHO、IATA、TPP、二国間協定など、国内法によらず、措置できる可能性はあるとみております。
    加藤厚生労働大臣にとっては、今週末までの検討課題と認識します。
    2020年02月03日 07:11

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