感染症水際対策 「隔離」できても「検疫前通報」が大甘過ぎる問題

コロナウイルス問題、法務官僚たちを中心に、国家的危機が予見されても、法の規定がないことを根拠に、入国拒否、交通遮断、隔離措置ができない、と主張してきたが、政令改正の措置で、現実には実現しつつある。

―― 参考情報 ――――――――――

無症状感染者の入院措置も可能に…政令を改正、医療費も公費で負担へ
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020021300917&g=soc&utm_source=top&utm_medium=topics&utm_campaign=edit

中国人の入国拒否、法務省が法的根拠が無いと反対→安倍が強権で押し切っていた
http://kuromacyo.livedoor.biz/archives/1957855.html

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言論人たちの中で、法律を読み込み、わからないなら官庁に問合せしたうえで提言、陳情活動する人は、何人いるのか?

拙ブログは、再三再四、言論人たちの大半が、行政機関対応上、非力な存在であると指摘してきた。

中でも、圧倒的なフォローワーの支持を受け、ツイッターで中高生レベルのコメントを繰り返し、吠えている言論人は、はっきりいって無能かつ三流。馬鹿芸人レベルの言動で、行政機関を動かすことは不可能。

官僚たちが、法の規定がないことを言い逃れの根拠にするなら、次に政府がとるべき措置が何かを、調べ、陳情しなくてはならない。

政権に判断を促したいなら、中央省庁、出先に問合せ、今の法規制でできる範囲を把握しなくてはならない。

それほどまでに、安倍政権は、コロナウイルスに対し無力だった。



試しに、2月14日から政令施行されることになった「隔離強化」に関する、法律上の上位規定である、検疫法について調べてみた。

||||| ここから引用開始 |||||||||||||||||||||||||||||||||||

https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=326AC0000000201#19

第二章 検疫
(入港等の禁止)
第四条 次に掲げる船舶又は航空機(以下それぞれ「外国から来航した船舶」又は「外国から来航した航空機」という。)の長(長に代つてその職務を行う者を含む。以下同じ。)は、検疫済証又は仮検疫済証の交付(第十七条第二項の通知を含む。第九条を除き、以下同じ。)を受けた後でなければ、当該船舶を国内(本州、北海道、四国及び九州並びに厚生労働省令で定めるこれらに附属する島の区域内をいう。以下同じ。)の港に入れ、又は当該航空機を検疫飛行場以外の国内の場所(港の水面を含む。)に着陸させ、若しくは着水させてはならない。ただし、外国から来航した船舶の長が、検疫を受けるため当該船舶を第八条第一項に規定する検疫区域若しくは同条第三項の規定により指示された場所に入れる場合若しくは次条ただし書第一号の確認を受けた者の上陸若しくは同号の確認を受けた物若しくは第十三条の二の指示に係る貨物の陸揚のため当該船舶を港(第八条第一項に規定する検疫区域又は同条第三項の規定により指示された場所を除く。)に入れる場合又は外国から来航した航空機の長が、検疫所長(検疫所の支所又は出張所の長を含む。以下同じ。)の許可を受けて当該航空機を着陸させ、若しくは着水させる場合は、この限りでない。
一 外国を発航し、又は外国に寄航して来航した船舶又は航空機
二 航行中に、外国を発航し又は外国に寄航した他の船舶又は航空機(検疫済証又は仮検疫済証の交付を受けている船舶又は航空機を除く。)から人を乗り移らせ、又は物を運び込んだ船舶又は航空機

(交通等の制限)
第五条 外国から来航した船舶又は外国から来航した航空機(以下「船舶等」という。)については、その長が検疫済証又は仮検疫済証の交付を受けた後でなければ、何人も、当該船舶から上陸し、若しくは物を陸揚げし、又は当該航空機及び検疫飛行場ごとに検疫所長が指定する場所から離れ、若しくは物を運び出してはならない。ただし、次の各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。
一 検疫感染症の病原体に汚染していないことが明らかである旨の検疫所長の確認を受けて、当該船舶から上陸し、若しくは物を陸揚げし、又は当該航空機及び検疫飛行場ごとに検疫所長が指定する場所から離れ、若しくは物を運び出すとき。
二 第十三条の二の指示に従つて、当該貨物を陸揚げし、又は運び出すとき。
三 緊急やむを得ないと認められる場合において、検疫所長の許可を受けたとき。

(検疫前の通報)
第六条 検疫を受けようとする船舶等の長は、当該船舶等が検疫港又は検疫飛行場に近づいたときは、適宜の方法で、当該検疫港又は検疫飛行場に置かれている検疫所(検疫所の支所及び出張所を含む。以下同じ。)の長に、検疫感染症の患者又は死者の有無その他厚生労働省令で定める事項を通報しなければならない。

(質問)
第十二条 検疫所長は、船舶等に乗つて来た者及び水先人その他船舶等が来航した後これに乗り込んだ者に対して、必要な質問を行い、又は検疫官をしてこれを行わせることができる。

(診察及び検査)
第十三条 検疫所長は、検疫感染症につき、前条に規定する者に対する診察及び船舶等に対する病原体の有無に関する検査を行い、又は検疫官をしてこれを行わせることができる。
2 検疫所長は、前項の検査について必要があると認めるときは、死体の解剖を行い、又は検疫官をしてこれを行わせることができる。この場合において、その死因を明らかにするため解剖を行う必要があり、かつ、その遺族の所在が不明であるか、又は遺族が遠隔の地に居住する等の理由により遺族の諾否が判明するのを待つていてはその解剖の目的がほとんど達せられないことが明らかであるときは、遺族の承諾を受けることを要しない。

(隔離)
第十五条 前条第一項第一号に規定する隔離は、次の各号に掲げる感染症ごとに、それぞれ当該各号に掲げる医療機関に入院を委託して行う。ただし、緊急その他やむを得ない理由があるときは、当該各号に掲げる医療機関以外の病院又は診療所であつて検疫所長が適当と認めるものにその入院を委託して行うことができる。
一 第二条第一号に掲げる感染症 特定感染症指定医療機関(感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律に規定する特定感染症指定医療機関をいう。以下同じ。)又は第一種感染症指定医療機関(同法に規定する第一種感染症指定医療機関をいう。以下同じ。)
二 第二条第二号に掲げる感染症 特定感染症指定医療機関、第一種感染症指定医療機関又は第二種感染症指定医療機関(感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律に規定する第二種感染症指定医療機関をいう。以下同じ。)
2 検疫所長は、前項の措置をとつた場合において、第二条第一号又は第二号に掲げる感染症の患者について、当該感染症の病原体を保有していないことが確認されたときは、直ちに、当該隔離されている者の隔離を解かなければならない。
3 第一項の委託を受けた病院又は診療所の管理者は、前条第一項第一号の規定により隔離されている第二条第一号又は第二号に掲げる感染症の患者について、当該感染症の病原体を保有していないことを確認したときは、検疫所長にその旨を通知しなければならない。
4 前条第一項第一号の規定により隔離されている者又はその保護者(親権を行う者又は後見人をいう。以下同じ。)は、検疫所長に対し、当該隔離されている者の隔離を解くことを求めることができる。
5 検疫所長は、前項の規定による求めがあつたときは、当該隔離されている第二条第一号又は第二号に掲げる感染症の患者について、当該感染症の病原体を保有しているかどうかの確認をしなければならない。

(停留)
第十六条 第十四条第一項第二号に規定する停留は、第二条第一号に掲げる感染症の病原体に感染したおそれのある者については、期間を定めて、特定感染症指定医療機関又は第一種感染症指定医療機関に入院を委託して行う。ただし、緊急その他やむを得ない理由があるときは、特定感染症指定医療機関若しくは第一種感染症指定医療機関以外の病院若しくは診療所であつて検疫所長が適当と認めるものにその入院を委託し、又は船舶の長の同意を得て、船舶内に収容して行うことができる。
2 第十四条第一項第二号に規定する停留は、第二条第二号に掲げる感染症の病原体に感染したおそれのある者については、期間を定めて、特定感染症指定医療機関、第一種感染症指定医療機関若しくは第二種感染症指定医療機関若しくはこれら以外の病院若しくは診療所であつて検疫所長が適当と認めるものに入院を委託し、又は宿泊施設の管理者の同意を得て宿泊施設内に収容し、若しくは船舶の長の同意を得て船舶内に収容して行うことができる。
3 前二項の期間は、第二条第一号に掲げる感染症のうちペストについては百四十四時間を超えてはならず、ペスト以外の同号又は同条第二号に掲げる感染症については五百四時間を超えない期間であつて当該感染症ごとにそれぞれの潜伏期間を考慮して政令で定める期間を超えてはならない。
4 検疫所長は、第一項又は第二項の措置をとつた場合において、当該停留されている者について、当該停留に係る感染症の病原体を保有していないことが確認されたときは、直ちに、当該停留されている者の停留を解かなければならない。
5 第一項又は第二項の委託を受けた病院又は診療所の管理者は、第十四条第一項第二号の規定により停留されている者について、当該停留に係る感染症の病原体を保有していないことを確認したときは、検疫所長にその旨を通知しなければならない。
6 第十四条第一項第二号の規定により停留されている者又はその保護者は、検疫所長に対し、当該停留されている者の停留を解くことを求めることができる。
7 検疫所長は、前項の規定による求めがあつたときは、当該停留されている者について、当該停留に係る感染症の病原体を保有しているかどうかの確認をしなければならない。

||||| ここまで引用 |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||



ざっと読んでわかることは、この法律は、一連の手続きを規定する法律であることだ。

手順としての手続きが適正に実施されなければ入国を認めない。

今回の政令改正で、④は強化されたが、無症状で潜伏期間中の人が、入国できる。

手続き手順的には、①検疫前の通報、②質問、③診察及び検査、④隔離となるが、この中で、政府は、入国者に対し、自己申告を促している。何としても比較的安全な日本に入国したい旅行者たちが、真面目に申告するはずはない。つまり、日本政府の検疫手順は、性善説であり過ぎたということ。


質問するなら、出発地でした方が、より効果的なはずである。感染症発生国に対する処置義務としてお願いすることも考えられる。感染症発生国が対応拒否すれば、感染症発生国滞在者すべてを入国禁止しやすくなる。

検疫法上の手続き手順をより厳格化するには、どうすべきか?
 
・出発地での健康診断証明書
・出発直前の質問実施
・出発地での、必要な診察及び検査の強化
・感染国滞在者からの旅行者に対する「旅行中の疾病保険の加入」(日本に帰還する日本人を除く)義務づけ
が必要なのではないか?

そうすることで、検疫前の通報が強化されることになるのではないか。

つまり、感染症対策の水際対策を強化するには、

従前の①検疫前の通報、②質問、③診察及び検査、④隔離のプロセスを追加し

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①出発地での健康診断証明書(追加)
②出発直前の質問実施(追加)
③出発地での、必要な診察及び検査の強化(追加)
④出発地での「旅行中の疾病保険加入」義務づけ(日本に帰還する日本人を除く)
⑤検疫前の通報(日本政府)
⑥質問(日本政府)
⑦診察及び検査(日本政府)
⑧隔離(日本政府)

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という手続きプロセスにすべきではないか。

感染症発生国からの旅行者の旅行中の診察費用等について、日本政府が支払わなくてはならない法的根拠はあるはずもない。だから、検疫法等で、感染症発生国からの旅行者に対し、旅行中の疾病保険加入を義務付けるべきなのだ。

さらに、政府は、検疫法の政令を施行したが、厚生労働省HPは、全文確認できる情報は掲載がない。

私の見落としかもしれないが、掲載されるべき場所に掲載されていない。(ようだ)
厚生労働大臣はやることなすことが後手。こんな程度の行政手腕の人が大臣でいいのかと思うほどである。

以上

この記事へのコメント

  • Suica割

    今の今まで、政界官界が後手に回ったのは、ひとつに事前の道具立てがなってなかった。
    急遽、道具立てを組み立てる動きが遅かった。
    作った後で、対策を取って、後々、法的にもめるリスクを避けたかったのが、複合的に重なり、対策が遅れたと思われる。

    国民が騒ぎだすのを待つ。
    WHOが宣言出して動いても言い訳がつく。
    そのタイミング待ちしていたと考えると謎が解けます。
    2020年02月14日 12:08
  • 市井の人



    >Suica割さん
    >
    >今の今まで、政界官界が後手に回ったのは、ひとつに事前の道具立てがなってなかった。
    >急遽、道具立てを組み立てる動きが遅かった。
    >作った後で、対策を取って、後々、法的にもめるリスクを避けたかったのが、複合的に重なり、対策が遅れたと思われる。
    >
    >国民が騒ぎだすのを待つ。
    >WHOが宣言出して動いても言い訳がつく。
    >そのタイミング待ちしていたと考えると謎が解けます。


    善意に解釈するとそういう言い方になるでしょう。
    規律として緩んでいたと私は見ております。
    2020年02月15日 04:06

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