謀略工作を如何に回避すべきか?

本稿は、物事を善意でしか考えない人にお読みいただくことを想定し纏めたもの。



理論構築というのは、ともすれば既存の理論から派生したものであり、既にある理論と突き合わせ矛盾点なければ、その理論は(理論的かつ現実的に?)完璧である?と学者・専門家は思い込む習性があるそうだ。

―― 参考情報 ――――――――――

理論解析の多くが失敗に終わる理由
https://sokokuhanihon.seesaa.net/article/476396635.html

―――――――――――――――――

これは一般論としての話である。


さて、憲法無効論の場合はどうか?


そもそも、無効論とは、文系学問的に、法理論上は正当な学説であるようだ。

||||| ここから引用開始 |||||||||||||||||||||||||||||||||||

https://sokokuhanihon.seesaa.net/article/475607392.html#comment

西

確かに現行憲法が無効というのは「法理論上」は正当な学説であり、有効論者はこれらの疑問に対して、反論しづらいだろうと思いますね。「法学上の問題」であれば、「無効論」は十分な根拠があると思います。

以下省略

2020年07月18日 01:03

||||| ここまで引用 |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||


ということは、無効論は学者の数だけ=星の数だけ存在する可能性があることになる?


私は、(星の数だけ存在するかもしれない?)無効論そのものを部分否定もしくは完全否定するつもりはない。


問題は、当該学説発案者が完璧な理論だと思っていても(理論的に矛盾点がないため、現実において問題が発生しないと錯覚?)、その理論を政権が現実に採用した際、仮に論理的に隙だらけの理論構築であった場合、謀略工作に巻き込まれることにある。

保守層のホンネとして、最終的に、核武装、軍事大国化を目指すことは周知の事実。
その前提にて、『(核武装が済んでいない)平時において、「憲法無効手続きにより現憲法が無効扱いとなり、戦前の軍事大国だった時代の明治憲法に戻る」との政府見解(解釈)を政府が国際的に周知した場合』を想定したい。


なぜそんなことを書くのか。
本当に大丈夫なのか、という意味である。


日本を弱体化したい(軍事大国化させたくない)勢力は今も各国に棲息し、その勢力が、連合国(国連)の某国政府中枢を動かし、「日本は(日本政府はその時点で保持していないと対外的に説明する)大量破壊兵器を保持している疑いがある。そこで、連合国(国連)が中心となり、平和を愛する諸国民(戦時中は中立国)は連合国(国連)の敵国条項に沿って、日本に対し武力行使すべきである」とし、その主張が安保理で決議された場合はどうか。
現実に、イラクはこの種の謀略工作、この種の手順により、武力攻撃され統治機構を破壊されたではないか。

現実に起きた事象に関連づけて私は述べている。不用意に隙のある法理論は危ないと考えざるを得ない。


Suica割さんも統帥権干犯問題に関する謀略シナリオについて、言及している。

||||| ここから引用開始 |||||||||||||||||||||||||||||||||||

https://sokokuhanihon.seesaa.net/article/476412255.html#comment

Suica割

大日本帝国憲法に戻るのは正統としても、どう、日本国憲法を憲法としては、破棄して、如何に各国が日本を攻める理由が無いように制度の設計をするかが大切。
最低、軍部が戦前の如く、内閣や国会を軽視して、独自行動をしないように縛り付ける事が必要。

途中省略

>戦前の過ちは、憲法の規定と運用の間違いが、軍に独自の権力を持たせ、これらの悲劇をもたらしたこと。

そうした形の軍は日本からは、憲法上消えたことや、これからの日本では復活させることはないことを言いつつ、そういう組織が無いことが、日本の反省であることを言うのもありだったろう。

2020年07月20日 22:35


https://sokokuhanihon.seesaa.net/article/475607392.html#comment

Suica割

俺が相手なら、大日本帝国憲法で、陸軍、海軍が政府とは別な独立的権力を持っていることを説明。
その上で、その権力を使い、戦前暴走した経緯を詳細に情報提供。
そして、日本は暴走した統治機構を取り戻した危険国家として宣伝。
後はゆっくりと危険国家として、制裁する。
このやり方で仕留めていこうと思いますね。
こっちが理論的にいっても、私が挙げた、分かりやす過ぎるハメ手の方が国際的には通りが良いので、単純に日本国憲法廃棄の上で大日本帝国憲法復活は危険だと思います。
それこそ、日本という国の枠すら無くす、一番の悪手になりかねない。
理論が正しくても、相手の出方を考えないやり方は通じない事が多いことを理解して対策を考えるべきと思います。
2020年07月14日 12:23

||||| ここまで引用 |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||

西さんのコメントも参考となろう。

||||| ここから引用開始 |||||||||||||||||||||||||||||||||||

https://sokokuhanihon.seesaa.net/article/475607392.html#comment

西

ただし、「無効宣言」が「政治的に」可能かどうかというと、厄介な問題が多い。

なぜかというと、「戦勝国」を説得するのが中々面倒なところがあるからですね。

この場合、一番厄介なのは、特亜などではなく、実は「連合国(特に米国、正確には国際金融資本集団)」です。かつての共産主義を作った集団に被ります(確信犯ではない者たちです)。

特亜だけであれば、正直「外交宣伝」と「外観誘致罪」などの改正によって「政治的問題」は解決できるのですが、米国になると、「世界的な謀略」を行っている以上、「大元」と話しを付けなければ難しいだろうと思いますね。

有名なのが、9・11やイラク戦争で、これらで米国は主に国内外の左派から「米国政府の陰謀」だとか、「戦争屋、戦争狂」などと「非難」されたものの、実行者のブッシュ大統領などは、未だに健在ですし、国連などでは、むしろ「イラク」や「イラン」などの方が未だに「悪党」扱いされていますからね。

自分も「イラク」や「イラン」の「イスラム原理主義者」が善人だとまでは思いませんが(テロを肯定しているわけではないので)、米国の見方で世界秩序が決まってしまうようなところがある以上、無暗に逆らおうとするのはあまりにも危険ではないかと思いますね。

少なくとも正面から戦後レジーム脱却を宣言し、実行するのは拙速すぎますし、むしろ無念の内に亡くなった中川先生のような末路、下手すれば日本国家への打撃が深刻になる可能性だってあり得ます。

少なくともまずやるべきなのは、そういった「米国」を取り巻く「政商集団」とどう付き合うべきなのか、そして、歴史的、政治的な観点から、憲法問題について彼らを説得する必要があるのではないかとという事ですね。

2020年07月18日 01:03

||||| ここまで引用 |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||


これら謀略工作を防ぐ手立ては、最低三つありそうな気がする。

・平時の憲法無効手続きにおいて、付け込まれるような法理論すべてを排除すること(一般論的には、単純無効手続きの方がベターではないか)
・可能ならば、核武装前提での憲法無効手続きを採用すべきではないか
・付け込まれそうな法理論について、謀略シナリオの可能性を塞ぐ対策を徹底的に講じること(作業量として膨大?不可能?、当然ことであるが、国際政治的視点、歴史的視点からの情勢分析作業は必須)


しかし、謀略シナリオの可能性を塞ぐ対策を徹底的に講じたにしても、謀略工作により日本を貶め日本を滅亡させることを厭わない者たちは、ベストセラー小説家感覚で謀略工作シナリオを編み出し、主張し、連合国(国連)の某国政府中枢を動かす、、、のではないか。

なぜなら、理論で理論を封殺することは、、、であるからだ。書かずともおわかりいただけるはず。


1970年代に外交デビューしたキッシンジャーは、この種の「悪知恵を詰め込んだシナリオ構築」に誰よりも長けた方である。米中国交再開、石油ショック、ドル覇権の維持、、、驚くほどの悪知恵が、、、私は後になって知り驚愕した!
日本でキッシンジャー研究される専門家、言論人は多くないようだが、キッシンジャー本が仮に、100冊あったとして、それら100冊すべてのどこかに、キッシンジャーの類稀な能力、たとえば突出した政治技術、一流の歴史観、視野の広さ、(誰も予想しないレベルでの)シナリオ構築力や悪知恵の凄さなどが、さりげなく書いてあるはずだ。


さりげなく書いてあるがゆえに、見落とされている?と言いたいのである。

私は、いわゆるキッシンジャー本を現代史を検証するための必読本と位置付けている。

まだ10冊程度しか読んでいないが、今の日本の言論人たちの実力(提言せず、陳情せず、パブリックコメントに参加せず、不満・批判・感想文レベルで満足するため、官界影響力がない?)では、100人対1(キッシンジャー)でもキッシンジャー一人の悪知恵が知恵的には上回る、、、残念なことであるが。

それならば、無効手続きするにしても「単純無効手続きとするか、解釈的に明治憲法復活なしの無効論」を選択した方が、国益的に都合良いのではないかという見方が浮上する。


これは、(星の数ほどあると思われる?)無効論についての、一般論としての考察である。


当然のことであるが、学説として無効論を掲げる専門家、研究者(学説的には星の数ほど存在?)は、その学説を補強する目的で、国際政治情勢、歴史的視点などから日々情勢分析されているはずである。


以上

この記事へのコメント

  • Suica割

    国連に敵国条項がある以上、無効論者のように無邪気に物事を進めていいと思えない。
    国連に入ることで、無効化されたとは考えていない。
    確かに国連に入ることで、攻撃される可能性が減ったことは認めるが、いざとなれば、除名してから、ゆっくりとなんて事が出来ることは忘れてはいけない。
    2020年07月23日 14:03
  • 市井の人



    >Suica割さん
    >
    >国連に敵国条項がある以上、無効論者のように無邪気に物事を進めていいと思えない。
    >国連に入ることで、無効化されたとは考えていない。
    >確かに国連に入ることで、攻撃される可能性が減ったことは認めるが、いざとなれば、除名してから、ゆっくりとなんて事が出来ることは忘れてはいけない。

    イラクに向けられた大量破壊兵器謀略工作シナリオは、核武装していない日本にとっては、恐怖でしょう。
    2020年07月23日 18:04
  • 西

    新無効論は、日本国憲法とは、ポツダム宣言に基づく「講和条約」であり、「憲法」としては「始原的」に無効である(そもそも憲法では無い)という立場だったと思いますね。

    そもそも、現憲法が様々な理由で「法学上」正当なものなのかどうかすら分からないので、有効無効に関しては、現状判断が困難というわけですね。

    議会で、長期の間、憲法改正の議題が出てこなかったのも、このあたりの矛盾を解消するのが、かなり困難だったからではないかと思いますね。
    2020年07月24日 02:22
  • 市井の人



    >西さん
    >
    >新無効論は、日本国憲法とは、ポツダム宣言に基づく「講和条約」であり、「憲法」としては「始原的」に無効である(そもそも憲法では無い)という立場だったと思いますね。
    >
    >そもそも、現憲法が様々な理由で「法学上」正当なものなのかどうかすら分からないので、有効無効に関しては、現状判断が困難というわけですね。
    >
    >議会で、長期の間、憲法改正の議題が出てこなかったのも、このあたりの矛盾を解消するのが、かなり困難だったからではないかと思いますね。

    この辺の解釈をどうするのか、見解を述べず、政府の判断がどうあるべきなのか、手順として示した前提で、無効論は議論されるべきだったのですね。
    2020年07月24日 16:56

人気記事