日米共同声明の波紋 もはや戦後レジームにあらず?

本稿は、前稿の続編。

約束させられた?日本政府
https://sokokuhanihon.seesaa.net/article/481059458.html




日米共同声明については、保守派の評判は概して良いようだ。菅首相は、尖閣防衛の文書上の確約と引き換えに一番波風立たない方法を選んだようだ。

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日米共同声明で「台湾」に言及したことの画期性と、岸防衛相のGJ
http://yukokulog.blog129.fc2.com/blog-entry-4164.html

日米首脳、中国の威圧行為に反対 台湾海峡の重要性・ウイグル問題など議論 「第一列島線」にミサイル配備、経済分野も「脱中国」へ ネット「日米連携の対中牽制スタート」
https://kokuminnokoe-jp.blogspot.com/2021/04/blog-post_17.html

【日米首脳会談】バイデン大統領「われわれは日本の安全保障を鉄壁で守ることを確認した」
https://hosyusokuhou.jp/archives/48900413.html

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関係各国の反応は、予想されたとおり。驚くほどのことではない。

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【朗報】台湾「日米に心からの感謝」
https://hosyusokuhou.jp/archives/48900421.html

【速報】中国共産党「日米共同声明に断固反対する」
https://hosyusokuhou.jp/archives/48900438.html

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問題は、波及事項の処理にある。

日米声明文の中から、特に気になる五箇所を参照しておきたい。カッコ内は拙ブログの私見。

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・菅総理とバイデン大統領は、消え去ることのない日米同盟、普遍的価値及び共通の原則に基づく地域及びグローバルな秩序に対するルールに基づくアプローチ、さらには、これらの目標を共有する全ての人々との協力に改めてコミットする。日米両国は、新たな時代のためのこれらのコミットメントを誓う。(この場合の「誓う」とは、共同声明で約束したことを必ず実行すると宣言したに等しいのではないか。)

・日米両国は、国連海洋法条約に記されている航行及び上空飛行の自由を含む、海洋における共通の規範を推進する。(南シナ海における中共の動きを念頭に入れた表現と思うが、共通の規範を推進するとは、軍事的に何を意味するのか。憲法改正できなくても実行すると約束したに等しい表現のような気がする。)

・米国は、核を含むあらゆる種類の米国の能力を用いた日米安全保障条約の下での日本の防衛に対する揺るぎない支持を改めて表明した。(非核3原則の放棄?)

・日米両国はまた、より緊密な防衛協力の基礎的な要素である、両国間のサイバーセキュリティ及び情報保全強化並びに両国の技術的優位を守ることの重要性を強調した。(通信、半導体分野において、日本企業が中国企業との取引をやめる?中国現地生産をやめる?)

・今日、日米両国が担う責任は重大なものだが、両国は決意と結束をもってそれらに向き合う。(憲法改正できないことを根拠として、日本政府は実現できないとは言わない?と読める?)

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これまで、日本政府は、日本国憲法を根拠とする専守防衛方針、非核3原則等を安全保障上の基本方針として踏襲してきたが、共同声明では、南シナ海や尖閣での情勢の緊迫化から、これまでの経緯を一旦リセットしたという解釈となる。

これは、日本国憲法9条など、戦後レジーム状態からの脱却(開始)を意味する。

安倍政権は、戦後レジーム脱却の初手として、日米和解の儀式(オバマの広島訪問など)を実施、安倍談話を発表した。


今回の日米首脳会談により、日本にとって、アメリカ軍と共同作戦をとった場合において、憲法9条を根拠とする武力行使上の制約?がなくなった。(読み方によっては、米軍とほぼ同様の軍事作戦展開が可能?)

もちろん、これは拡大解釈である。
反論したい方、声明文を再度お読みいただきたい。声明文の文言は、他の文言で置き換えることが難しいと思われるくらい、断定的な文言が並んでいる。


関連事項として、親中派外務省幹部の処遇、中国人の出資規制(土地取引等の規制)などについて対応・検討を急ぐ必要がでてきた。

―― 参考情報 ――――――――――

【速報】日中関係崩壊 外務省幹部「これは大事なことになった。これからが大変だ」
https://hosyusokuhou.jp/archives/48900397.html

【速報】バイデン大統領、中国人による日本企業への出資禁止を要望(命令) 「米欧並みに厳しい法整備を」
https://hosyusokuhou.jp/archives/48900303.html

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一方で、カーボンニュートラルという、新たな切り口での対応を迫られる事態となった。

中長期的には、原発再稼働、新増設を意味するが、世界を支配する者たちは、コロナに屈しない日本をカーボンニュートラルで追い詰めようと画策しているのではないか。
私は勘ぐっている。

―― 参考情報 ――――――――――

カーボンニュートラルとは原発推進のこと~福島でもコロナでも繰り返された同じ過ち~
https://matsuda86.wixsite.com/column/post/%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%9C%E3%83%B3%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%AB%E3%81%A8%E3%81%AF%E5%8E%9F%E7%99%BA%E6%8E%A8%E9%80%B2%E3%81%AE%E3%81%93%E3%81%A8-%E7%A6%8F%E5%B3%B6%E3%81%A7%E3%82%82%E3%82%B3%E3%83%AD%E3%83%8A%E3%81%A7%E3%82%82%E7%B9%B0%E3%82%8A%E8%BF%94%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%9F%E5%90%8C%E3%81%98%E9%81%8E%E3%81%A1

コロナの後に人類を騒がす計画とは?
https://ameblo.jp/ba5603/entry-12669384607.html

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将棋の世界に例えて考えてみたい。

将棋の戦法に、仮に、戦争モード、コロナモード、カーボンニュートラルモードがあったとしよう。

駒がリサイクルできる将棋の世界で言うと、戦争に向く駒、コロナに向く駒、カーボンニュートラルに向く駒があったとして、駒は対戦相手の手順、やり取りで何度か交換されリサイクルされる。

手持ちの駒が何度も何度も入れ替わるのだ。

敵は、そうして何度も局面を変え、攻撃に適した駒を守りに使わざるを得ない場面(守りが手薄になる局面)を待っている、、、



私はこうみている。

・戦争という局面においては、尖閣防衛協力を得る代わりに、日本が対中共の防衛上の最前線となることを約束
・コロナという局面においては、東京オリンピック開催をアメリカが認める代わりに、日本がファイザーワクチンを購入することを約束
・尖閣防衛協力、オリンピック開催と合わせ技で、どさくさに紛れて、カーボンニュートラルに協力することを日本は約束させられた



日本は、代わりに、尖閣防衛協力の文書化、オリンピック開催という保証を得た。他はベタ折れ?、、、

戦争、コロナ、カーボンニュートラル、、、世界を支配する者たちは、これらの手段を駆使して、日米両政府を利用、世界を意のままに操ろうとしている。


少なくとも、今の時点で、カーボンニュートラルまで踏み込む必要はなかったように思う。
約束し過ぎたような気がするのである。

以上

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