感覚を磨くということ

「美しい日本語が話せる書ける 万葉ことば」(上野誠)を読んでいくうちに、万葉の少なくとも文字を使用し始めた時代から、日本人は感覚的なことを大切にしてきた民族であることを知った。
日本人のものの考え方の根源をわかりやすく解説している面白い本である。


料理について、以下のような記述がある。

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美しい日本語が話せる書ける 万葉ことば
上野誠

202頁
かそけし
「かそけし」とはかすかなことをいいます。「音のかそけき」といえば、「音がかすかである」ということです。

中略

さて、とある料理人が、私にこんなことを教えてくれました。
「上野先生、お吸い物が出てきたら箸をいったん置いてください。そして、神経を集中させて、両手でお椀を手に持って、香を楽しんでから、ゆっくりとおつゆを飲んでください。」

この人がいうのは、お椀のおつゆとは、それほど微妙なもので、料理人の魂がそこにあるということでした。
つまり、「かそけき」ものを味わうためには、味わう側も努力する必要があるようです。

||||| ここまで引用 ||||||||||||||||||||||||

会席料理でのお吸い物についての話である。

続いて味覚の話。
ぶどうの新芽は、天ぷらにするとおいしいそうである。

―― 参考情報 ――――――――――

ぶどう「芽かき」体験・ぶどうの新芽を天ぷらに!
https://www.matuno.co.jp/vegeful/category/journal01/16210.html

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世の中には、おいしい味のわかる人、わからない人がいる。私はある時から、値段が安い社員食堂を使うのをやめた。社員食堂で食べ続けると、微妙な味覚の違いが識別できなくなると考えたからである。


さて、一線の現場警察官は、犯罪者を見抜く能力に長けているそうである。これも感覚的な世界に属する話である。

―― 参考情報 ――――――――――

【治安最前線】(2)職務質問のプロ集団 警視庁自動車警ら隊 犯罪者は「浮いてみえる」
https://www.sankei.com/affairs/news/210505/afr2105050001-n1.html

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日頃から感覚を磨いていれば、大事な時に間違った選択をすることは防げるような気がしているところである。


以上

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