詳細、高橋洋一氏が動画にて解説している。気をつけている人は気をつけている世界となる。
酒席の誘いを断らないと豪語した、あの総務省官僚は、官界のルールを逸脱した点において、懲戒処分対象となった。最終的に官界に居てはならない存在となったことを自覚、辞職することとなった。
時間軸を高度成長期に巻き戻したい。
官界で出世する旨味はどこにあるか。
一昔前の話となるが、出世、天下りの他に、接待、資産形成と思う。
ご存命であれば100歳近い高級官僚の場合は、高級官僚で渡り鳥を繰り返し、出向先で所属した官界以上のポストを与えられ、かつ異動の度に(役員レベルの)退職金を得ることで、現金資産だけで退職時点で3億前後の蓄財が可能だった世界と思われる。
有名なところでは、池袋にて暴走事件を起こした元高級官僚が該当するだろう。経歴を参照すれば、役員クラスの退職金を何度得ていたかわかるはずである。
旨味は、それだけではない。ある大学OBは、上場が予定されている企業二社に連続して天下り、上場利益を得て、途方もない資産家となった。この方は、赤坂の一等地にお住まい(ホテルみたいな住まい?)、もう肩書はいらないと語り、頂いた名刺には、〇〇博士と書いてあった、
株で大儲けした高級官僚があちこちにいた一方、こんなケースもある。
ある大学OBの親族によれば、90歳くらいの高級官僚だった兄は、マンション3棟を所有していると、通りすがりの見ず知らずの私に誇らしげに語った。二代続けて、高級官僚だった知人の家は、今や首都圏高級マンションのオーナーと聞いている。
10年くらい前に、天下りが問題視されたのは、高級官僚が渡り鳥を繰り返し、出向先で所属した官界以上のポスト(いわゆる役員待遇)を与えられ、かつ異動の度に(役員レベルの)退職金を得ていたことを問題視したためと思う。
実際、業界団体に出向してきた官僚たちの鼻息は荒かった。40歳そこそこの身分で、団体運営すべてを差配し、役員給与、交際費等、異動前後の退職金を抜かりなくせしめた。
これは、全業種において行われた慣例であろうと思われる。逆らうとどうなるか。親会社は出入り禁止となり、許認可を受け付けて貰えなくなるため、誰も逆らえなかった時代の話である。
この手法で、高級官僚の蓄財が可能だったのである。
その他、官界のたかり集団が居た。総数30人前後。経団連経由で要注意官僚リストのメモが本社に廻ってきた。内訳的には経済企画庁の官僚が多かった印象がある。大蔵は、日常的に銀行・証券からの接待があるため、利権的にあぶれた経済企画庁が、、、。
時代は変わり、内閣人事局設置、天下り先で異動の度に出向先から役員退職金を得ることは難しくなり?、接待が倫理規定で規制されることとなった。
官僚の仕事はつまらないとする原稿がある。
―― 参考情報 ――――――――――
官僚ほどつまらない商売はない
https://agora-web.jp/archives/2051502.html
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が、昔の実態を知ると、この種の記事を鵜呑みにはできない。旨味が減ったので、つまらない、、、官界の旨味が消えた以上、上級公務員を指向する大卒は減ることとなった、ということなのであろう。
で、官界は何を新たな旨味とするようになったか。
私は、集団としての省益ではないかとみている。
具体的には何を省益とするようになったか。
集団としての、現役出向含めた、天下り枠ではないか。
―― 参考情報 ――――――――――
天下りあっせん 現役出向、83大学241人 補助金巡り癒着懸念
https://mainichi.jp/articles/20170207/ddm/041/010/132000c

元国税調査官が書く 厚生労働省という強欲集団
https://ameblo.jp/ba5603/entry-12674939572.html
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要するに、省庁からみて天下り枠を保証してくれる組織のために、仕事をするという価値観に変わったのではないか。
似たようなことは、防衛省事案において発生しているようだ。
個々の防衛装備に問題があっても発注先見直しが行われない現象がなぜ継続されるか。
発注先の金額が利権的に固定されていると仮定すると(発注金額の変更は受注先の天下り枠の変更を意味すると仮定すると)、防衛省論理的に(天下り枠対策上、個別装備に問題があろうとなかろうと、発注先の金額を絶対に変えないとする)省益方針が優先されているように見えてしまうのである。
―― 参考情報 ――――――――――
陸自が他国と演習して何か賢くなることはあるのか?
https://kiyotani.at.webry.info/202105/article_19.html
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以上
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