―― 参考情報 ――――――――――
《旭川少女イジメ凍死事件》「ウソの調書を書かないでください!」遺族が明かす“警察への不信感”「初動捜査にも“疑問”が…」
https://news.livedoor.com/article/detail/20782633/
「もう辞めにしませんか」池袋暴走遺族の問いかけ
https://www.sankei.com/article/20210831-BVTHWRJFEJPUHOAAVGJ7QC7SQU/
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上記二つの対応姿勢を定義するとこうなる。
前者は、どちらかと言うと警察不信丸出し、感情移入気味の対決姿勢
後者は、どちらかと言うと関係当局に対し客観化した物腰で対応し続けた姿勢
私は、旭川で発生したいじめ事案については同情的立場である。が、警察との対応は被害者家族としていささか気になる点があるとするスタンス。
警察が信用できないなら、その時点で、弁護士を窓口にしないとさらに事態は深刻化するように思う。感情移入し絶叫状態で語れば語るほど、相手は精神鑑定する態度で臨む。行政機関側の対応を常に問題視するということは、そういうことだと思う。
さて、保守活動的には、客観視できていないケースとして、五つのパターンがあるように思う。遭遇した事例として列挙させていただく。
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・何かにつけて、愛国、保守というキーワードを使って説明しようとするケース
・何かにつけて、例え話として、先人の自己犠牲、特攻精神、美談話を引用して説明しようとするケース
・常に誰かの信者状態にあるなど、自分なりの判断上のモノサシを持たないケース
・論理ではなく感情的シナリオで物事の判断を優先させるケース
・(外国人の親日ポーズがビジネス上の理由から来るものであるなど)疑うということを知らないケース
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さて、「医療のタテマエとホンネ」(中川米造)にて、著者は、「医学生が患者を客観視できるようになる過程において、精神的苦痛を伴うプロセスを少なからず経験する」としている。当該箇所から引用させていただく。
||||| ここから引用開始 ||||||||||||||||||||
医療のタテマエとホンネ
中川米造
180~181頁
医学校に入って真っ先にやることは死体解剖です。死体解剖の過程で、生きた人間を死んだ人間と自分の頭の中で置き換えてしまうわけです。白状しますとあれは大変に怖いことなんです。ですから、途中で医学生たちはおかしくなります。そのときにのぞきに行きますと、医学生たちは盛んにふざけ散らしています。死体に対して冒涜的なことを言っております。これは聞かせたくない、見せたくないことなんですけれど。しかし、それをやった後、すっと何か自分が変わった気がします。
つまり人間を「物」としてみることができるようになってくる。それまでは気持ちが悪い、と思っていたのがふざけ散らした後はすっと静かになって、熱心に解剖を、深夜までやるという状況になりうる。ただし、それは他人に対して客観的になったということでありまして、自分の周りに鎧をつくったということで、それが医療をやれる状況をつくるんですね。
近代科学は、客観的に物を見る。客観的なのが一番正しいんだという考え方、社会もそう思っている。
||||| ここまで引用 ||||||||||||||||||||||||
私も似たような経験をしたことがある。客観視せざるを得ない、業務環境にあった。
客観視するというのは生半可なことでは実現しない。
目先の政治課題について、実現すべき事由について、愛国、保守というキーワードを使って説明しようとする言論人等に遭遇すると、「事案を客観視できない政治的に未熟な人」と思うようになった。
幸い、私の胃は、寝る前に蜂蜜を飲んだり、ゲンノショウコ(整腸作用ある薬草)を煎じて飲んだこともあり、今のところは異常はない。
上述の医学生たち、池袋暴走事故遺族のように、物事を客観視できる能力とは、表面的には「言葉を巧みに使いこなす表現スキル」のように見えても、実際には、「当事者として経験した苦痛や辛酸の代償」として得られる性格のものなのである。
以上
この記事へのコメント
Suica割
ご面倒でも、この一連の記事は全てのリンクをたどって、全部見て頂きたい。
コロナ問題だけでなく、日本の様々な問題に行き着く重要な示唆があります。
要約すれば、人選ミス。
現役の人間や現場の人間を委員会メンバーにするべき。
最新の研究や成果に従った対策を取れ。
それを勧めています。
日本の復活は正しい人選から。
それを政策の柱の一つにするべきと思います。
市井の人
>Suica割さん
>
>https://president.jp/articles/-/49005
>ご面倒でも、この一連の記事は全てのリンクをたどって、全部見て頂きたい。
>コロナ問題だけでなく、日本の様々な問題に行き着く重要な示唆があります。
>要約すれば、人選ミス。
>現役の人間や現場の人間を委員会メンバーにするべき。
>最新の研究や成果に従った対策を取れ。
>それを勧めています。
>日本の復活は正しい人選から。
>それを政策の柱の一つにするべきと思います。
大変面白い情報を見つけられましたね。ありがとうございます。プレジデントには、常識的な視点で書かれた良心的な記事が多いことを改めて認識しました。