強い経済 なぜ分厚い中間層は必要なのか?

本稿は、岸田首相が所信表明演説で述べた分厚い中間層を生み出すことが、なぜ現実的施策として必要かの視点から情報整理したもの。

―― 参考情報 ――――――――――

首相、分厚い中間層を生み出す 所信表明演説
https://www.sankei.com/article/20211008-NXHQ3SLBSBLYJANQD3LEGTTHXU/

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まず、最初に岸田首相が何を意図しているのか補足しておきたい。

「タックス・ヘイブン」(志賀櫻)に非常にわかりやすい記述があるので、引用させていただく。

||||| ここから引用開始 ||||||||||||||||||||

75~76頁

やせ細る中間層
強い経済は分厚く健全な中間層から

かつて日本の経済力が強靭であった高度成長期には、分厚く健全な中間所得層が存在した。これは日本に限ったことではない。強い経済の背景には必ず、分厚い中間所得層の存在がある。これは逆にいうと、貧富の格差が激しく、二極分化した社会には、強い経済は望めないということである。日本もいまや、そういう二極分化社会になりつつある。
中間所得層の厚みが、強い経済の必要要素のひとつであることは、簡単に理解することができる。中間所得層が堅実に働いて正当な報酬を得ることができれば、勤労意欲も湧くし、その報酬でGDPの大きな部分を占める消費が増えるから、経済はますます成長する。経済が成長すれば、報酬はさらに増える。消費は増える。経済は成長する。このような好循環が一国経済の強さになるわけである。日本のかつての高度成長期を思い浮かべることができよう。
これに比較すると、発展途上国では、一握りの支配階級が富を独占して、その上それを国外に持ち出して隠匿するから、たとえばODA(政府開発援助)の実効性が半減するということもしばしば起きる。そして、その富の国外への持ち出し先は、言わずと知れたタックス・ヘイブンなのである。

||||| ここまで引用 ||||||||||||||||||||||||


強い経済とするためには、分厚い中間層の存在が必要不可欠。

概念的にはそのとおりと思う。


ここで語られている、中間層とは具体的にどのような階層を指すのか。はっきりしないのが気になる。

岸田首相が介護士、看護師、幼稚園教諭の給与引き上げについて言及するのは、これらの職種を中間層にしたいと読み取ることができそうだ。また、これらの職種は女性が多いこともあり、選挙対策とみることもできる。

―― 参考情報 ――――――――――

岸田政権の「看護師・介護士の年収アップ」政策、その「驚きの効果」と「実行可能性」
https://news.yahoo.co.jp/articles/5e7710a3e9ad30ba61c156c3fd07cb597098ff58

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岸田首相は、その実現の初手として?金融所得一律課税について言及、その後、株価暴落傾向を鑑みて撤回。
一連の経緯から、岸田首相が過去、支援者・支持者からの意見要望をまとめ、その存在を議員HPにて示した、いわゆる「岸田ノート」の詰めの甘さを指摘せざるを得ない。

―― 参考情報 ――――――――――

金融所得課税見直し 岸田首相「当面触らない」 株価影響を考慮か
https://mainichi.jp/articles/20211010/k00/00m/010/064000c

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強靭な経済とするには分厚い中間層は必要、、、言いたいことは何となくわかるのであるが、推進すべき目標が何であるのか具体的でなく、目標に対する手段が一致していないような気がする。

官邸スタッフのサポートが不十分なまま、、、気持ちが先行したような気がする。


岸田政権の重要政策を支援、官邸に直接提言する言論人は何人いるのであろうか。
このままだと高市早苗政調会長の頑張りに期待するしかなくなってしまう。

次稿では、どんなアプローチがあるのかの視点から出稿する予定。


以上


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