なぜGAFAに圧倒されるのか?

日鉄がトヨタを訴えた特許訴訟に関して、トヨタの社長はトップ同士のコミュニケーション不足を指摘した。

―― 参考情報 ――――――――――

トヨタ幹部「トップ同士でなぜ言えない」 日鉄に遺憾の意 「特許侵害」訴訟めぐり
https://www.sankei.com/article/20211101-VS2W3MR6UFJUFIRJEXZCYYRDNY/

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トヨタの社長の言い分は一理あると思う。日鉄の社長はサラリーマン社長のようで相手企業の社長に直に言う事を面倒臭がったかもしれない。

とかくサラリーマン社長は面倒なことは部下に押し付ける傾向にある。


キッシンジャーは日本人の視野をかく分析したとする情報がある。

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「日本を操る隠された支配構造」(丸谷元人)

キッシンジャーが周恩来と1971年に会談したときに、「中国人は伝統的に国際的な、世界的な視野を持っているが、日本人は部族的な視野しか持っていない」と言ったのですね。
私は最初これを読んだときにカチンときたのですけれども、よくよく考えたらある意味そうかもしれないなと思いまし
た。中国人が世界的な視野を持ってるかどうかは別として、日本人というのはどうしても日本国内の中でものを判断してしまうんですね。

||||| ここまで引用 ||||||||||||||||||||||||


管理職の国際経験の無さ、意思決定の迅速性、データ分析の意思決定への活用の無さが、国際競争力低下原因だとする情報がある。

―― 参考情報 ――――――――――

日本の世界競争力が1位から31位まで下がった原因がこれ
http://hamusoku.com/archives/10449553.html

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海外の競争相手が普段どのような情報収集を行ない、どのような手順を経て意思決定しているか知らないで国際競争に勝てるとは思えない。


個人的な経験談を披露したい。

実は、私が遭遇した社内エリートの大半は、社長になることが夢であった。副社長時代、次の社長に指名されると思っていた人が、社長になれないと知り、過呼吸状態となり救急車で運ばれた噂を聞いたことがある。
これら先輩エリートたちに、共通することは、社長になって何かを実現したいとか、市場をいい意味でこう変えたい、社会をいい意味でこう変えたいとするビジョン指向の発想は皆無だった。


まだ、高卒の野球選手OBで監督に就任された方の方がビジョンがあるように思う。

―― 参考情報 ――――――――――

「プロ野球も変えていく」 日ハム新庄監督が就任会見
https://www.sankei.com/article/20211104-JA5OB5ZW2NP4PJ2ATUALB3AX2U/?ownedutm_source=owned%20site&ownedutm_medium=referral&ownedutm_campaign=ranking&ownedutm_content=%E3%80%8C%E3%83%97%E3%83%AD%E9%87%8E%E7%90%83%E3%82%82%E5%A4%89%E3%81%88%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%8F%E3%80%8D%20%E6%97%A5%E3%83%8F%E3%83%A0%E6%96%B0%E5%BA%84%E7%9B%A3%E7%9D%A3%E3%81%8C%E5%B0%B1%E4%BB%BB%E4%BC%9A%E8%A6%8B

日本ハム、新庄剛志新監督が就任会見「僕がプロ野球を変えていきたい」 驚きのジョークも交えるなど早くも“新庄節”全開
https://www.baseballchannel.jp/npb/111142/

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エリート社員たちは、いい仕事をすることよりも、役員と酒を飲んだり、役員とゴルフしたり、役員への接待が大事と考える人だらけであった。私が知る、秘書課出身の良妻賢母の奥さんは、ご主人が週末に役員をゴルフ場にマイカー送迎すると知り、車の洗車、掃除一切を引き受けたそうだ。そのお蔭でそのご主人は同期トップで役員就任となった。
こんな社風なので、役員から一緒に酒を飲もうという有難いお誘いに乗らなかったり、役員への挨拶を怠ることは、役員からみて出世させない理由となりえる。挨拶を怠ったという仔細な理由で部長になれなかった、かわいそうな先輩もいた。

日本企業の役員の発想はその程度なのである。


安倍政権時代、禅譲をひたすら待ち、先の総裁選を経て首相になられた政治家も人物的に似たような傾向がある。二浪して東大進学された方なので、青春の全エネルギーを受験で使い果たした?かもしれない。

ゴルフ好きでなかった新社長が、ある名門ゴルフコースの会員権を購入したとの噂が広まると、20人くらいの管理職がそのゴルフ場の会員権を相次いで購入、そのゴルフ場の会員権価格が急上昇したとの噂話を聞いたこともあった。


冒頭で紹介させていただいた、トヨタ社長が不満に思った日本製鉄の社風も、業界を変える、市場を変えるみたいなビジョン次元の発想を持つ人はほとんどいないのではないか。

まだ、世界各地で出会った商社マンの方が覇気があった。彼らは、各国の政府首脳と昵懇、愛人が何人もいそうな雰囲気があった。そして、何より逞しさがあり、国際情勢の変化に敏感だった。

参考までに、経済団体の内部事情に詳しい方なら常識レベルの噂話を紹介させていただく。同じ業界なら、業界チャンピオン企業の報酬が最も高く、二番手、三番手はそれよりも低いという暗黙の慣習があるようなのだ。加えて、社長報酬に無関心な社長が多い。これは何を意味するか。社長自身が社長報酬に無関心で、社業を発展させることが可能とは思えない。

何事も、業界横並び発想でいいのであろうか。

対照的なのが、オーナー社長のイーロン・マスクの個人資産である。

―― 参考情報 ――――――――――

【米国】イーロン・マスク氏 人類史上初・個人資産3000億ドル(約34.2兆円)突破
http://fxya.blog129.fc2.com/blog-entry-70905.html

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「世界謀略白書」という電子本にて丸谷元人はかく指摘している。

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「日本の経済発展がこのレベルで続くと、いずれ日本は押さえられなくなる。そうなったら大変な事態になるじゃないか、どうするんだ?」

周恩来がこう聞いたところ、キッシンジャーは「中国は伝統的に世界的な視野があるが、日本は部族的で視野が狭い」と言ったそうです。ちょっとカチンときますが、残念ながらこれはある意味、当たっているかもしれません。
日本人は、よくも悪くも義理人情に厚い面があり、どんな相手であっても、そんな自分と同じ価値判断をするはずだと信じ込んでおり、ドラスティックで合理的で冷酷なことがあまりできないからです。その意味では「部族的」と言えないこともない。戦後七〇年のあいだは、とくにそうだったように思います。一方の中国は、相手が同じ郷里の出身であっても、それが外国人であればなおさら、約束を平気で反故にして恥じないところがあります。それこそまさに「世界的な視野」だ。

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分野は異なるが、日産自動車のスリム化を日本人経営者ではなくゴーンが実行できた理由がここに書いてある。

IT分野、半導体分野などの業界トップ層が世界的視野を有さず、ビジョン無き人だらけ状態で、GAFAに勝てるのであろうか、、、

以上

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