よって、「悪いことはすべてロシア軍がやったことかそうでないのか」という視点からの検証が難しくなった。偽旗攻撃、たとえば自国民を自軍が攻撃、それを交戦国の仕業にしている可能性があるのを、どうやって検証するのか。
さて、20世紀において、歴史研究上解明が難しい重要事案が3つ存在する。
・ユダヤ金融資本が支援、ユダヤ人が関与したロシア革命
・山本五十六がごり押しした真珠湾攻撃(アメリカの参戦を可能とした)
・大東亜戦争終了後の中国大陸の共産主義国化(蒋介石ではなく毛沢東が政権奪取した)
21世紀において該当しそうな事案はないのか。
ウクライナ紛争が該当しそうな気がする。
事の真相はこうだ。国際金融資本とネオコンが手を組み、ロシアの隣国ウクライナで右派ユダヤ人が政権を握りDS側の尖兵としてプーチン抹殺を目指し、プーチンに対し紛争をけしかけた。プーチンは、安全保障上の必要に迫られ、ウクライナに軍事侵攻、戦争報道スキルに長けたウクライナ政府報道にて、ロシアによるウクライナ侵攻後、(アメリカ大統領選挙以上の)情報隠蔽(不報道)、捏造報道が続出している気配がある。(プーチンも同様なことをやっている?)
さらに、アメリカ政府がウクライナ、ロシア両方を裏切ってしまったことが抜本解決を難しくしている。
ゼレンスキー大統領、かつて公然とウクライナ人に「ひざまずいた」
https://www.visiontimesjp.com/?p=31614
【これが真実!報道されないウクライナの闇】ネオナチ、核兵器、虐殺~先にプーチンを殴ったのはゼレンスキー
https://www.nikaidou.com/archives/142281
プーチンのスピーチの言葉「De-Nazification(非ナチ化)」とは。ドネツク沿いの湾の名前「Azov」大隊は、ウクライナ傭兵部隊でナチス。ウクライナ国民の半分はナチスのシンパ
https://blog.kuruten.jp/itagakieiken/470761
最初にぶち壊したのは誰か 裏切者は誰か
https://jisedainonihon.exblog.jp/31066005/
抜本解決を難しくしているため、双方とも安易な妥協ができない。妥協すればするほど軍事的敗北に繋がる。
DS側の代理人?フランスマクロン大統領がウクライナ停戦のためにプーチンとの会談を続けている。プーチンは持論を曲げず、マクロンは打つ手がないようだ。プーチンは誰も得をしない戦略を選択し続けている気配濃厚である。
プーチンと電話後のマクロンの画像、ガチでヤバそう……
http://gahalog.2chblog.jp/archives/52522980.html
ヒトラーとプーチンは同じ病気か。
https://www.nikaidou.com/archives/142283
このような状況において、停戦実現に向けた協議に関し、ソ連崩壊後の経緯などを考慮すると、停戦実現、永続的な停戦維持に関し課題が4つ存在しているとの仮説を立てたい。
①プーチンが信頼する政治家が停戦の仲介者となること
②プーチンが納得する停戦条件であること(プーチンは誰も得をしないシナリオを選択している可能性があるため)
③停戦条件を(軍事的に)保証する国が存在すること
④(双方を裏切らない)停戦を監視する仕組みが存在すること
その前提で以下の記事を一読したい。
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「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和四年(2022) 3月7日(月曜日)弐
通巻第7248号
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ゼエブ・エリケンって誰? プーチンと十年以上の親交のイスラエル大臣
なぜイスラエルがロシアvsウクライナの調停役として重視され始めたのか?
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ベネット(イスラエル首相)は、5日に特別機でテルアビブを出発し、トルコ上空を経由してモスクワへ着いた。ただちにクレムリンでプーチン大統領と三時間におよぶ会談を行い、直前ならびに会談後の二回、ゼレンスキー大統領と電話をしている。
また出発前にドイツ、仏蘭西首脳とも電話会談をこなし、同日中にモスクワを離れてドイツへ向かった。ベルリンでシュルツ首相と会談するためである。
イスラエルに旅行した経験のある人は承知のことだが、ユダヤ人社会では土曜日は完全に休日である。原理主義は車も動かしてはならない。官庁街は火の消えたように静かになる。その土曜の早朝に、ベネット首相はエリケン大臣を伴って静かに出国した。
ここへ来て、プーチンが仲介役にイスラエルを選んだのは何故か?
キーパーソンはイスラエルの国会議員で建設大臣を兼ねるゼエブ・エリケンである。エリケンはウクライナのハリコフに生まれ、ハイコフ大学卒業。ウクライナ語、ヘブライ語はもちろんだが、流暢なロシア語を駆使する。当時、ウクライナはソ連の一員だった。
ネタニヤフ前首相のプーチンとの会談にも必ず同席し、通訳をこなしたため、プーチンとは顔見知りでもある。昨秋にもソチでプーチンと会談している。
エリケンはイスラエルに帰還後、政治家を目指して国会議員に当選した。当初、リクードに所属して幾つかの大臣をこなし、与党の重鎮だった。しかし前の選挙ではシャス、新希望の党へと移り、現在は新希望党主を兼ねる。エリケンは最大野党「リクード」との合併に動いており、ネタニヤフ不在の与党で合併後、次期首相を狙うとされる。
エリケンはクネセト(イスラエル国会)では外交委員会を率いてきた。ロシアとはイランとの核合意の折衝でも何度となく会合をもったベテランである。
マクロン仏大統領は何回か調停役を志願し、モスクワにも飛んだが、プーチンは信頼しておらず、また苦戦が伝わる五月のフランス大統領選挙を意識したパフォーマンスが全面に出過ぎて、廊下鳶におわった。
フランスでは保守政党がふたつ、鎬を削りつつ勢力を躍進させており、決選投票で保守が一本化すれば、マクロン再選は覚束ないのだ。
次にプーチンが信頼を賭けて和平交渉の仲介役を望んでいるとされるのがトルコのエルドアン大統領だ。ところが、エルドアンはEU諸国から嫌われているため、調停役にふさわしくないと考えられている。
そこで白羽の矢がイスラエルに飛んだのである。
もっともプーチン批判派のモスクワタイムズなどは、「危険なギャンブルだ」とシニカルにベネットのモスクワ訪問を評している。
共通項は何か。
ロシア経済はユダヤ人が国外に去ってからふるわなくなった。新興財閥の殆どはユダヤ人だった。ウクライナのゼレンスキー大統領もユダヤ人である。
ウクライナからユダヤ人が去って、経済繁栄に陰りが差し、オデッサのユダヤ人街は寂れた。残留していたユダヤ人も一万人がモルドバ経由でイスラエルへ向かった。
このルートから中国人、インド人も出国。とくに中国人3000人が現在まで国外へ出た。
アルジャジーラによれば、ロシア軍はオデッサ空爆を視野にいれているという。
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ポイントは、「なぜイスラエルがロシアvsウクライナの調停役として重視され始めた」かにある。
とりあえず、イスラエルは①と④は満たしていそうである。④はイスラエル軍の諜報能力から国際的に認知されていることである。
また、イスラエルは「ネオコンとネオナチが手を組んだウクライナ」に対しては中立的スタンスだとされる。アメリカの政権ではトランプが親イスラエル政権だった。
ウクライナでネオコンとネオナチは手を組んでいるが、イスラエル政府は中立の姿勢で米政府と対立
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201404140001/
パレスチナ問題~トランプ大統領が親イスラエル政策をとる理由
https://news.1242.com/article/190221
つまり、プーチンが期待する停戦の仲介役とは、当面はイスラエルだったとしても、中長期的には(親イスラエル派の)再選後のトランプとなりうるのではないか。
そのトランプは、ウクライナ侵攻直後のプーチンの対応を天才的と褒めつつ、自分が大統領再選されていたら、ロシアによるウクライナ侵攻は起こさなかったとしている。
トランプ氏はプーチン大統領を“絶賛” バイデン政権の批判忘れず
https://news.yahoo.co.jp/articles/25c5f267385023b756c98666f84a8ce0771b2c73
俺ならウクライナ危機はない、波紋広げるトランプ発言
https://news.yahoo.co.jp/articles/4f170561f6dca39f45bf98ac85ecb4ea524ab4e9
プーチンが戦っている相手がネオコン(反トランプ)であるため、
トランプが語る「トランプ政権の間はプーチン大統領はウクライナ侵攻は絶対にしなかっただろう」との発言の意味は、
「トランプが政権を担当する間、トランプは反トランプのネオコンの動きを止め弱体化させるのでNATOの東方化の進展を抑制しつつ、ネオコンにウクライナ右派を通じてウクライナに関与させないので、プーチンがウクライナに軍事侵攻する必要はまったくない」と解することができる。
そう考えると、プーチンにとっての、停戦を含む最善の結末とは、①当面は誰も得をしない戦略を選択しつつ、②中期的にはイスラエルの仲介に期待(それまではロシア軍は軍事的に劣勢でもなんとか持ちこたえる?)、③トランプ再選後はアメリカが軍事的保障を約束することで永続的停戦状態に持ち込み、④併せてネオコン弱体化(ネオコンの海外での活動を制限)実現することではないか。
今回のウクライナ侵攻に関し、プーチンが誰も得をしない戦略を選択したと見た場合、プーチンが簡単に妥協するのであろうか。
ウクライナ侵攻したロシアは確かに悪い。しかし、ロシアに最終手段として軍事侵攻せざるを得ない状態に追い詰めた黒幕はもっと悪い、、、ということである。
よって、プーチンによるウクライナ侵攻は、遠回しながらもトランプ再選を後押ししているとみるのである。
以上