中国から企業撤退する千載一隅のチャンス到来?

ウクライナ侵攻したロシアに対する西側企業の撤退が相次いでいる。

既に予測されていることだが、ロシアに実施された経済制裁は、中共が台湾に軍事侵攻した場合にも同様に適用される可能性が高い。

国際情勢的にみて、軍事侵攻の第一段階はロシアによるもの、第二段階は中共によると予測され認識共有化されてきた。

西側諸国は、ウクライナ支援のために珍しく結束した。特に、ドイツの方針転換(軍事費大幅増、ロシアからの天然ガス購入量削減、エネルギー転換)が大きかった。

従って、中共への制裁はロシアに対する制裁よりも迅速かつ精緻なものになると予想する。

現時点で経済制裁に参加する大企業リストについて、以下のメルマガ記事を参照したい。



▽▽▽ 引用開始 ▽▽▽

RPE Journal==============================================




      ロシア政治経済ジャーナルNo.2328


                      2022/3/9


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★ロシアから撤退する企業リスト(ロシアはソ連時代に逆戻り)

全世界のRPE読者の皆さま、こんにちは!

北野です。


私は前々から、ロシアがウクライナに侵攻すれば、「ロシアの【 戦略的敗北は必至 】という話をしています。

プーチンは2014年3月、ほぼ無血で、ウクライナからクリミアを奪った。

これは、いうまでもなく、プーチンの【戦術的大勝利】です。

しかし、その後の制裁で、ロシア経済はまったく成長しなくなった。

2000~08年、ロシアのGDPは、年平均7%の成長をつづけていました。

07~08年、ロシア政府高官たちは、「ルーブルを世界通貨にする!」などと豪語していたものです。

ところが、クリミアを併合し、制裁を科された2014年から2020年までのGDP成長率は、年平均0.38%。

プーチンが大統領になって22年の月日が流れました。

人口1億4600万人のロシアのGDPは、日本の3分の1程度。

人口5000万人の韓国よりも少ないという、悲惨な状況なのです。

これが、【戦術的大勝利】がもたらした【戦略的敗北】です。

今回、ロシアは、ルガンスク、ドネツクの独立を承認し、ウクライナ全土を攻撃しています。

プーチンの要求は、

・ウクライナがクリミアをロシア領と認めること

・ウクライナがルガンスク、ドネツクの独立を承認すること

・ウクライナの非軍事化

・ウクライナが中立国となり、NATOに加盟しない約束をすること

・ゼレンスキー大統領の辞任


などです。

プーチンは、この目標を達成するかもしれませんし、達成
できないかもしれません。

いずれの場合も、地獄の制裁で、【戦略的敗北】は免れな
いのです。

地獄の制裁といえば、侵攻から2日後の2月26日、
「SWIFT」からの排除が決まったことは、プーチンの想定
外だったでしょう。

そして、バイデンは、ロシア産エネルギーの輸入を禁止し
ました。

時事3月9日。


<バイデン米大統領は8日、ウクライナ侵攻を続けるロシアへの追加経済制裁として、ロシア産の原油や液化天然ガス(LNG)、石炭の輸入を禁止する大統領令に署名した。

即日発効する。

英国など同盟・パートナー国と共に、資源大国ロシアのエネルギー産業に最大級の圧力を加え、プーチン政権の弱体化を図ると表明した。>


これができるのは、アメリカがシェール革命で「世界一の産油国」「世界一の産ガス国」に浮上しているからでしょう。

では、ロシア産への依存度が高い欧州は、どうするのでしょうか?

天然ガスのロシアからの輸入量を、年末までに6割削減するそうです。(時事3月9日)


そして、カナダ、イギリスも、ロシア産原油、石油製品の輸入を停止します。

▼ロシアから撤退する企業リストの衝撃

商社に勤める友人から、「ロシアから撤退する企業リスト」の存在を教えてもらいました。

出所は、「コメルサント」紙3月3日です。

長いので、全部ではなく、誰もが知っている会社だけ。


Audi
General Motors
Harley-Davidson
Honda
Jaguar Land Rover
Scania
Skoda
Porsche
BMW Group
Ford
Hyundai
MAN
Mercedes-Benz
Renault
Volkswagen
Volvo Group
Nissan
Daimler Truck

Airbus
Boeing

Adidas
Henkel
Cartier
Chanel
H&M
IKEA
Inditex (=Zara, Massimo Dutti, Bershka, Oysho, Pull & Bear, Stradivarius)
Kering (= Gucci, Balenciaga, Yves Saint Laurent)
Louis Vuitton Moet Hennessy
Mango
Marks & Spencer
Prada
eBay
Nike
iHerb
Hermes
Lego

American Express
Apple Pay
MasterCard
SWIFT
Visa
Google Pay
Samsung Pay
PayPal
JCB

McKinsey
Adobe
Apple
Cisco Systems Inc.
Dell
Ericsson
Intel
Nokia
Samsung
Siemens
TSMC
Hitachi
Microsoft
Oracle Corp
Panasonic

BP (British Petroleum)
Exxon Mobil
Shell
Komatsu
DHL
FedEx
UPS

Paramount
Sony Pictures
The Walt Disney Company
Universal Pictures
Warner Bros.

BBC Studios
Netflix
Nintendo
PlayStation Store
Google
Facebook
Instagram
TikTok
YouTube
Airbnb

McDonald's
Danone
Heineken

ABC
BBC
Bloomberg
CBC
CNN

どうでしょうか?

これらの会社が、すべてロシアでの業務を停止する。

面子を注意深く見てみると、「ロシア経済がマヒする」ほどのインパクトであることに気がつくでしょう。

たとえば欧米日の主要自動車メーカーは、ロシアへの輸出を停止します。

(この一覧には入っていない日本の自動車メーカーも輸出停止を決めています。)

ロシア国内にもいくつか自動車メーカーはありますが、外国製部品なしには、生産ができないのです。

たとえばイケア。

ロシアの大都市では、イケアがほとんど独占企業でした。

日本には、ニトリなど元気な競合もありますが、ロシアではイケアの一人勝ち状態だったのです。

そのイケアがロシアの全店舗を閉鎖する。

閉店前に買えるものは買っておこうと、イケアには人が殺到しました。

私がモスクワに留学したのは1990年。

ソ連最末期で、西側の製品は全然ありませんでした。

自動車は全部国産、家電も国産。

そして、それらの製品は、日本からだいたい30年ぐらい遅れているように見えた。

プーチンの愚かな決断は、ロシアをソ連時代に引き戻します。

そして、体制自体もソ連に戻っている。

ロシアでは今、「戦争反対」というと捕まります。

「戦争」でなく、「特別軍事作戦」といわなければならない。

もちろん「特別軍事作戦反対」といっても捕まります。

そして今、ロシアから芸能人、文化人が大挙して国外に脱出しています。

ロシアからは、時々、富豪や有名人がいっせいに逃げ出すことがあります。

1917年のロシア革命後

1937年のスターリンによる大粛清時

1991年末のソ連崩壊後

そして、2022年のウクライナ侵攻後。

「金があるやつは逃げろ!」という感じになっているのです。

プーチンの最悪の決断によって、ウクライナでは民間人が大量に亡くなっている。

それだけでなく、プーチンの【戦略的敗北】によって、ロシアも地獄に連れていかれることになるのです。


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△△△ 引用終了 △△△



さて、国内的には、中共が台湾侵攻した場合、大陸に進出した日本企業の引き揚げはどうするのか。事あるごとに、議論されてきた。

ロシアからの撤退のケースに倣うと、日本企業は欧米企業と同様、躊躇なく中共から撤退することになりそうだ。撤退は日本一カ国だけの問題ではない。西側諸国共通の問題となったためである。
さらに、アメリカ政府は、中国企業の対ロ制裁逃れ行為について断固とした措置を講ずることを表明した。この措置によって、中共はロシアとの経済取引拡大はしにくくなった。取引拡大すればするほど、アメリカから制裁される新たな口実を生むからである。



中国企業の対ロ輸出警告 制裁逃れ支援なら「壊滅」―米商務長官
https://www.jiji.com/jc/article?k=2022030900922&g=int&utm_source=top&utm_medium=topics&utm_campaign=edit



中国に進出した日本企業は、どうすべきか。
西側の企業が撤退する時に一緒に撤退しなければ、中共支援企業としてアメリカにマークされるだけでなく、制裁対象となりそうだ。合弁の場合、特に河野一族が経営する企業については、今回の対ロ制裁方針などを参考とすると、合弁企業の経営権をただ同然で中共側に引き渡し、撤退することになりそうである。合弁の経営者であり続けることが、アメリカ政府から日米安保上問題視される事態となることが予想される。
撤退・操業停止した工場はどうなるか。ロシア政府は撤退・操業停止した外資系工場は接収、国有化するとしているので、中共も同様の措置を選択するだろう。


ロシア「撤退・操業停止した外資系工場は接収して国有化する」
http://fxya.blog129.fc2.com/blog-entry-72604.html


その場合でも、中国人が国内に所有する不動産を接収することで、精算することが考えられる。
西側諸国結束し、うまくやれば、国策的に中国に進出した企業の撤退と中国人地主問題は一気に解決可能となるかもしれないのである。


以上

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