学歴的にはパッとしないが、若い頃から独学感覚で資格をコツコツと取り、道路、都市再開発分野で業績を伸ばした。選挙公報、公約等で見る候補者は、技術、業界事情に明るく、市政に通じた苦労人のイメージであった。
しかし、選挙は得意とせず、真面目な技術肌の性格のせいで選挙では損しているのだろうと思った。
事務所は数十人が座れる座席があった。
今は、細々とやれる範囲での仕事をこなしているとのことであった。
たまたま地域の困りごとの解決に際し、この議員事務所に電話した。昔から自治会との繋がりがあり無視できないと考えたからである。早速現地視察に見えられ、ノートを携えていた。住民の要望を聞く姿勢が伝わってきた。
現地視察いただき、見解をいただき、私が思っていたことと共通する部分があり、本人から対応経過はもれなく報告するようにとのお話を伺ったので、何度か事務所に足を運び、対応経過書類を届けに行った。
しかし、反応いただきたい時に反応がないことに徐々に気がつくようになった。
そのうちに議員事務所の受付の方が、「この書類どうすればいいですか」と私に聞くようになった。
そう言われ、迷惑だと事務所の人に言われていることがわかり、以降事務所に書類を届けることを止めた。
それでも事態は容易ならざる局面となり、政治的に解決したいことになったので要望書作成するので何とかして欲しいと携帯電話で伝えたところ、具合が悪いとの返答だった。
この方が選挙に弱い理由がわかった気がした。
政治献金してくれる見込みのない有権者とは付き合いたくないし、面倒臭い案件には係わりたくないし、かつて政治献金してくれた企業が困るような対応はしたくないのである。
選挙情勢はどうなっているかというと、息子さんが前回選挙で前々回よりも大幅に票を減らし選挙区最下位でなんとか当選した。状況変化しているとは思えないため、次回選挙もさらに得票数を減らすことは間違いない。
ちなみに、この議員OB、1000万くらいはする高級外車に乗り、建物だけで1億近いのではないかと思われる豪華な自宅に住み、GWには家族で滞在する別荘で過ごし、節税・経費支出やりたい放題可能ななんとか法人の理事長の肩書を有する。
要するに、狸親父だったのである。