本題に入りたい。
法律を創る中央省庁での法案作成ミスが一時期話題となったことがあった。
法令のミス
https://kei-zu.hatenablog.com/entry/20091104/p1
人間のやることなのでミスが発生することは仕方がないという見方もあるが、あまりに多忙過ぎて、気の毒な一面もある。
では、法律の運用・解釈に際して、ミスは発生していないのか。
自治体等が法律等の解釈を誤った場合について
https://bbs.bengo4.com/questions/239559/
公務員の心身を蝕む、業務ミスによる自治体からの損害賠償請求…個人で保険加入も
https://biz-journal.jp/2021/12/post_269447.html
具体的ケースで説明したい。
・法律、通達文書の前文に「その他関係法令」と記されたケースでの解釈ミス
当該省庁所管の法令と早合点して解釈しているケースが該当する。
・特段、具体例を示すことなく、「問題発生、適正ではない状態」とする表現に関する、解釈ミス
法令全般に照らして「問題発生、適正ではない状態」と解釈すべきところ、当該省庁所管法令に限定して解釈するケースが該当する。
これらは、字句解釈面での初歩的なミスである。
法令、通達文書の字句を字句通り解釈していない市町村が存在、そのためになすべき行政機関対応が為されていないケースが存在しているのである。
地域の困りごと案件の根本的な原因がこの点にあることを確信した私は、都道府県庁に問合せた。実際に出向き、字句解釈のウンチクを伺い、議事メモにまとめた。
対応した担当者の話によると、通達文書等、運用上の解釈に係わる権限は、当該省庁、都道府県庁にあり、市町村にはないそうである。
自治体対応に瑕疵があると認められる時は、法令・通達文書の解釈がそもそもの原因となっている可能性が強いことは知っておくべきである。