とりあえず、フランス、イタリア、イギリス、カナダのうち、今回の訪問実績として、明らかに進展あったのはイタリアとイギリス。カナダとフランスは次回首脳会談時に期待できそうだ。
保守層の大半が岸田を見放しつつあったが、今回の外遊についてはとりあえず合格点の評価でいいのではないか。
■フランス
フランス訪問は、安倍政権時代と比較するとアットホームな雰囲気だったようだ。
https://www.mofa.go.jp/mofaj/erp/we/page4_005738.html
日仏首脳夕食会及び会談(令和5年1月9日)
岸田総理大臣のノートルダム大聖堂訪問(令和5年1月9日)
ビロル国際エネルギー機関(IEA)事務局長による表敬(令和5年1月9日)
岸田総理大臣とファビウス仏憲法院院長の懇談(令和5年1月9日)
アズレー・ユネスコ事務局長による岸田総理大臣表敬(令和5年1月9日)
■イタリア
今回のイタリア訪問にて、双方の外交関係の格上げが確認された。戦闘機の共同開発国という縁を双方が認識した結果となった。
▽▽▽ 引用開始 ▽▽▽
https://www.mofa.go.jp/mofaj/erp/we/it/page4_005746.html
1 二国間関係
岸田総理大臣から、昨年末に発表された日伊英3カ国による次期戦闘機の共同開発合意を歓迎しつつ、両国は基本的価値を共有するG7のメンバーとして国際社会をリードしていく責務を負っている旨述べました。両首脳は、日伊関係を「戦略的パートナー」に格上げすることで一致しました。
岸田総理大臣から、日本が先月策定した新たな国家安全保障戦略について説明し、同志国である日本とイタリアが連携を一層強化していきたい旨述べ、メローニ首相から理解と歓迎を得ました。両首脳は、外務・防衛当局間の協議を立上げ、安全保障分野での連携を更に推進することで一致しました。
両首脳は、水素、鉄道、素材、宇宙等の分野での協力が進展していることを歓迎しました。岸田総理大臣から、EUによる日本産食品への輸入規制措置の完全撤廃に向けたイタリアの協力を改めて求めました。
また、両首脳は、日伊映画共同製作協定交渉が大筋合意に至ったことを歓迎し、最終合意に向け作業を加速化させることで一致しました。
https://sputniknews.jp/20230110/22-14525224.html
日伊首脳会談、安保協力強化で一致 「2プラス2」も創設へ
・外務・防衛当局の代表者が安全保障政策を協議する「2プラス2」の創設
・厳しい対露制裁や強力なウクライナ支援など、従来の反露路線を継続
・年12月、日、英、伊の3カ国首相は次世代戦闘機を2035年までに開発する「グローバル・コンバット・エア・プログラム(GCAP)」を発表
https://www.mofa.go.jp/mofaj/erp/we/page4_005738.html
ベネディクト16世名誉教皇台下の崩御に際しての岸田内閣総理大臣による供花(令和5年1月10日)
日伊首脳会談及びワーキング・ランチ(令和5年1月10日)
△△△ 引用終了 △△△
■イギリス
首相が代わり、日英関係が疎遠になるのではないかと心配したが、そうならなくてほっとしている。
第一次大戦で日本の軍艦をイギリス政府の要請で地中海に派遣した実績があることを踏まえ、イギリス政府は、イギリス軍を日本に駐留を可能ならしめる協定に合意した。在日米軍を今一つ信じられない私からすると心強いニュースである。凄い時代になったものだと思う。
▽▽▽ 引用開始 ▽▽▽
https://www.mofa.go.jp/mofaj/erp/we/page4_005738.html
部隊間協力円滑化協定の署名(令和5年1月11日)
日英首脳会談(令和5年1月11日)
岸田総理大臣と在英国日系企業関係者との昼食会(令和5年1月11日)
チップマン国際問題戦略研究所(IISS)所長による岸田総理大臣表敬(令和5年1月11日)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/erp/we/gb/page1_001466.html
現地時間1月11日(水曜日)(日本時間12日(木曜日))、英国を訪問中の岸田文雄内閣総理大臣は、リシ・スナク英国首相(The Rt Hon Rishi Sunak MP, Prime Minister of the United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland)との間で、日本国の自衛隊とグレートブリテン及び北アイルランド連合王国の軍隊との間における相互のアクセス及び協力の円滑化に関する日本国とグレートブリテン及び北アイルランド連合王国との間の協定(日英部隊間協力円滑化協定)への署名を行いました。
日英部隊間協力円滑化協定は、日英の一方の国の部隊が他方の国を訪問して協力活動を行う際の手続及び同部隊の地位等を定める協定です。我が国が、部隊間協力円滑化協定を署名するのは、豪州に続いて英国が2番目です。
この協定により、今後、日英両国が艦船の寄港や共同演習といった協力活動を実施する際の手続が簡素化され、日英両国の安全保障・防衛協力が一層活発化することが期待されます。
ロシアによるウクライナ侵略や、東シナ海・南シナ海における力による一方的な現状変更の試み等により、これまで築き上げてきた国際秩序が挑戦にさらされ、国際的な安全保障環境が世界各地で一層厳しくなっています。このような中、アジア及び欧州における互いの最も緊密な安全保障のパートナーである日英が、安全保障分野の重要な協定に署名したことで、日英安全保障・防衛協力は新たな高みに引き上げられ、「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けた動きが更に進展することとなります。
△△△ 引用終了 △△△
■カナダ
一見中身がない、格式語での外交対応のように見えるが、価値観外交における、普遍的価値の基本的認識部分において、双方のズレがないか、きちんと手順を踏んで、その結果を文章化し記録化している。
価値観外交は、こうした地道な作業の延長線上にあることを改めて知った。
▽▽▽ 引用開始 ▽▽▽
https://www.mofa.go.jp/mofaj/na/na1/ca/page4_005750.html
現地時間1月12日午前11時25分(日本時間13日午前1時25分)から約75分間、カナダ・オタワを訪問中の岸田文雄内閣総理大臣は、ジャスティン・トルドー・カナダ首相(The Right Honourable Justin Trudeau, Prime Minister of Canada)と会談を行ったところ、概要は以下のとおりです。
また、会談後、トルドー首相主催の経済関係者との昼食会が行われ、和やかな雰囲気の下、日加間の経済関係のポテンシャルについて意見交換が行われました。
冒頭、トルドー首相から、岸田総理大臣のカナダ訪問を歓迎するとともに、日加関係の一層の強化に向けて協力していきたい旨述べました。これに対し岸田総理大臣から、温かい歓迎に感謝する、2016年の外務大臣としての訪問以来7年ぶりに、また総理大臣として初めてカナダを訪問でき嬉しく思う、日本とカナダは共にG7のメンバーであり、自由、民主主義、人権、法の支配といった普遍的価値を共有するインド太平洋地域の重要な戦略的パートナーとして、地域と国際社会の平和と安定の維持・強化のため連携していきたい旨述べました。
岸田総理大臣から、先月策定した新たな国家安全保障戦略等に基づき、反撃能力の保有を含む防衛力の抜本的強化及び防衛予算の増額を決定した旨述べたのに対し、トルドー首相から、全面的な支持を得ました。
また、岸田総理大臣から、昨年11月にカナダが「インド太平洋戦略」を発表したことを歓迎した上で、同戦略は昨年10月に日加両国で発表した「自由で開かれたインド太平洋に資する日加アクションプラン」と軌を一にするものであり、太平洋国家として、インド太平洋地域への関与を強化しているカナダとの連携を一層深化させ、同「アクションプラン」の着実な実施を通じて「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」の実現に向け連携していきたい旨述べました。
両首脳は、ウクライナや北朝鮮、中国等の地域情勢について意見交換を行いました。
(1)両首脳は、ロシアによるウクライナ侵略について、G7の結束を維持し、厳しい対露制裁と強力なウクライナ支援を継続していくことで一致しました。また、両首脳は、ロシアによる核の脅しを深刻に懸念しており、断じて受け入れられず、ましてやその使用は決してあってはならないことを確認しました。
(2)両首脳は、北朝鮮による前例のない頻度と態様での弾道ミサイル発射は断じて容認できないことで一致した上で、国連安保理決議に従った北朝鮮の完全な非核化に向け、引き続き緊密に連携していくことを確認しました。また、「瀬取り」対応や、拉致問題を含む北朝鮮への対応において引き続き連携していくことを確認しました。
(3)両首脳は、東シナ海や南シナ海における力による一方的な現状変更の試みに強く反対し、中国をめぐる諸課題への対応に当たり、引き続き日加で緊密に連携していくことで一致しました。
両首脳は、CPTPPについても率直な議論を行い、同協定のハイスタンダードを維持する重要性を確認するとともに、引き続き緊密に連携していくことで一致しました。また、両首脳は、エネルギーや食料を含む経済分野で協力関係を強化すること、また、経済的威圧への対応を含む経済安全保障分野や開発金融分野においても連携していくことで一致しました。
また、岸田総理大臣から、本年のG7議長国として、国際社会が直面する諸課題に対する取組を主導していく決意を示すとともに、G7日本議長年に向けた考え方をトルドー首相に説明しました。トルドー首相からは、G7広島サミットの成功に向け、全面的に支援する旨の発言があり、両首脳は、引き続き緊密に連携していくことで一致しました。 岸田総理大臣から、G7広島サミットでは、力による一方的な現状変更の試みや核兵器による威嚇、その使用を断固として拒否し、法の支配に基づく国際秩序を守り抜くというG7のビジョンや決意を示していく旨述べました。また、岸田総理とトルドー首相は、エネルギー・食料安全保障を含む世界経済、核軍縮・不拡散、経済安全保障、また、気候変動、保健、開発といった地球規模の課題などの分野でG7が結束して取り組むことが重要との認識で一致しました。
△△△ 引用終了 △△△