最近、読者投稿欄で紹介された落合道夫の原稿を一読したい。
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「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和五年(2023) 6月17日(土曜日)
通巻第7800号 <前日発行>
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(休刊のお知らせ)小誌、この週末は休刊になります
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(読者の声4)「費府の飛行士」様が占領政策について述べられていますが、丁度ヘレン・ミアーズ女史の「アメリカの鏡、日本」を読んでいたので、興味深く拝見しました。この本は危機到来の折から国民必読です。
ミアーズ女史は、人類学者で戦前の極東を知っており、日本にも滞在したことがありました。戦後GHQの一員として東京で勤務しましたが、米国の危険な占領破壊政策を見て、何千万の人の運命に関わる事を調査もしないで変えてよいのか、と批判したところ、同僚から戦争に勝ったのだから何をしても良いのだと云われて、退職しました。
彼女を批判した人達は、すぐに日本独立で帰国しました。あるGHQ高官は離日に当たり日本人は歴史のある民族だから我々に破壊された生態をすぐに戻すだろう、と云ったと言います。しかし戻っていません。(占領の邪悪な目的を知らされていないために被害者意識がないのです)
彼女のこの本は、占領中に和訳されましたが、内容がGHQの占領政策の批判だったのでマッカーサーから発禁にされました。これが出版の自由の正体でした。そして独立後大分経ってから再刊されたと思います。ということで、占領中の反日宣伝は全部虚偽であり真に受けてはいけないということでしょう。
国際政治学者のG・ケナンは日本を視察し、GHQの日本民族の生態破壊がソ連の日本革命の下準備になっていることに気づき、トルーマン大統領に警報を上げたので、占領政策は一八〇度転換され、赤狩り、日本独立と再軍備(これは占領軍憲法の否定です)となりました。なお戦前の米国の対日敵視の狙いは満州だったようですが、スターリンに手玉に取られて、捕らぬ狸の皮算用、トンビに油揚げをさらわれたということになりました。
しかしソ連の指導する共産主義勢力は、日本の政治、マスコミ界にしっかり根を張ったので、日本人は国家の正常化ができず、国防不能、国民急減という今日の大被害に至っています。
今回の自衛隊の事故についても、自衛隊には正規軍に必須の軍法、軍法会議、憲兵隊、軍刑務所がないからと思われます。自衛隊(当時警察予備隊)を作ったのは吉田首相が新日本軍が朝鮮に国連軍名目で送られる事を防ぐために詭弁を弄して再軍備に反対した結果と言われています。
国際関係は結局、武力です。
理屈は通用しません。日本人は騙されないように注意し、国防力を付けて巧みに渡ってゆかなければなりません。政治家は責任を取らないし、取れませんから。
(落合道夫)
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「今回の自衛隊の事故についても、自衛隊には正規軍に必須の軍法、軍法会議、憲兵隊、軍刑務所がないからと思われます。自衛隊(当時警察予備隊)を作ったのは吉田首相が新日本軍が朝鮮に国連軍名目で送られる事を防ぐために詭弁を弄して再軍備に反対した結果と言われています。」の記述は参考となる。
次に、Suica割さんから紹介のあった中川八洋のブログ記事を参照したい。
LGBT“暴乱”を正当化する共産革命ドグマ「多様」は、知性の基軸を溶かし人間を非人間化する猛毒麻薬──正常(是)と異常(非)とを“差別する精神”なしに、真善美と法的正義が満ちる“正しい社会”は護持されない
https://nakagawayatsuhiro.com/?p=1874#more-1874
中川八洋は言動的に誤解されやすい傾向があるが、批判スキルしかない初心者向けビジネス保守と比較すると、読む人を圧倒するほど重厚な論理展開が続く。上記原稿は、その中でも傑作の部類に入る。中川八洋の主張すべてに賛同することはできかねるが、こういう見方があったのかと気づかされることが多い。
ただ、言論活動的に、落合道夫、中川八洋と同程度かそれ以上の言論人となると極端に少ない。
櫻井よしこは、テレビ出演する言論人としては優秀だが、引用したくなる提言・陳情ものが皆無?みたいな印象がある。
その他に、スキル的に要求水準に達していると言えそうなのは、宮崎正弘、高橋洋一、池田信夫。ロシア・ウクライナ問題に限定すれば北野幸伯くらいなものだ。水間政憲、瀬戸弘幸については、政治活動家として評価したい。
陳情を想定した提言ものに関する取り組みが、言論界全体で不足していると言わざるを得ない。オピニオンリーダーを自認するなら、政治言論的に不満ばかり表明していないで、先頭に立って提言し陳情すべきと申し上げたい。