ともすれば、信用できそうな論客に心酔、そのブログ、著作から引用したがる傾向が続くブロガーが相当数存在する。
何年経ってもコピペ状態から抜け出せない老舗ブロガーが存在、、、
提言ものがないことは、、、必然的に何かに依存することが避けられない。
十数年ブログ記事を書き続けた経験から得た教訓である。
一つの例を示したい。
日銀のマイナス金利解除の件で説明したい。
普通に考えると、18日の日銀金融政策決定を受けて、やや円高になる。私はドル円で143円となることを予想したが、今回はそうならなかった。
なぜか。
三者三様の考え方がある。
黒田日銀の実証した「金融社会主義」の失敗 池田信夫
https://agora-web.jp/archives/240319085448.html
3月19日緊急生配信!日銀マイナス金利解除 高橋洋一
https://www.youtube.com/watch?v=Z4KkLCTe6Ik
日米金利政策の行方 無名のブロガー
http://blog.livedoor.jp/fromvancouver/archives/52616821.html
どれも間違っていない。(気がする)
気がすると書いたのは、それぞれ視点が異なるためだ。
仮に今回の植田日銀の決定が間違っているとするなら、それ以前はどうだったのか。白川、速水、三重野という頑迷無知?な総裁と比較すると、黒田はアベノミクス推進者として頑張ったと言える。
植田日銀総裁は、予想以上の円安インフレ、過去の後始末を選択せざるを得なかった。
黒田総裁は、はっきり書くと、白川、速水、三重野など、日銀歴代三●●トリオの後始末を余儀なくされた。
その前提で、今回の植田総裁の対応は、どういう評価となるか。
少なくとも、三●●トリオと比較すれば随分マシな人に見える。
高橋洋一を始め、専門家は、植田はやりやがった、、、失敗に終わる、、、と言うだろう。
経緯を振り返ると、三●●総裁時代(白川、速水、三重野)の問題処置(金利引上げ)があって、黒田総裁が登場、アベノミクスによる景気回復(特に雇用面)が進んだ。しかし、コロナ下での世界的インフレに巻き込まれた。トランプ、バイデン政権が米中対立構造を加速させたことが背景としてある。
不可解なのは、日銀の発表の後、為替がやや円安に進んだことだ。
植田総裁は、今回の決定に際して、事前のアナウンス徹底に努め、高橋洋一が(あからさまな事前リークについて)内規違反と指摘するほどの事前リークやり過ぎ演出?、マスコミ各社は日銀決定前にマイナス金利解除の可能性を無邪気に書き立てた。
正月の能登での地震がなかったら、2月に実施されるべきだったはずのものが、3月にスライドされ、おまけに入念にリークされたことになる。
入念にリークされたので、為替相場的には、決定発表前に織り込み済だった状況を創ったことになる。相場は半年先かそれ以上先を読むジンクスがある。
日銀が追加で何かしそうなら円高、何もしそうになかったら円安という見立てがある。
タイミング的に、3月下旬ということもあり、季節的要因があったかもしれない。
「結果として、為替が急激な円高に進まかったことで、今回のマイナス金利解除は成功」と言えなくもない。
中央銀行のハッキリとしたモノの言い方が、為替相場に悪影響を与えることは世界的に常識。アメリカFRB議長などは世界的影響度を考えて言葉を選んだ発言が多い。対照的に就任当初の岸田首相は、株式投資課税強化ととれるストレートな発言が続出、東京市場がその発言を受けて乱高下したことが何度かあった。
岸田首相と比較すると、植田日銀総裁はマイルドかつ事前リークを徹底した。高橋洋一が言うように、内規違反、中韓に貸し込んだメガバンク(みずほ?)の救済措置の面はあったかもしれない、、、
本稿では、日銀のマイナス金利解消に関して三つの参考情報(見解)を紹介した。
私の出した結論。
三つの見解、どれも間違っていない。評価の視点、尺度が違うだけだ。
高橋洋一の信者たちは、上記高橋洋一の植田日銀批判動画をみて、ショックを受けたはずだ。
高橋洋一は、例によって「官邸中枢の立場でポジショントーク」したのではないか、と私はみている。マイナス金利解除について上記動画以前に何度も言及したので、上記動画を真に受ける必要はない。
信者たちは、どこまでも高橋洋一数理理論に追従するだろう。
しかし、過去十数年、在特会、、、日心会、、、余命、、、信者ビジネス的活動がいろいろあった。信者が一時的に激増しブームになり、実相が知れ渡り信者バブルは崩壊した。
高橋洋一が絶対ではないが、植田総裁が、三●●総裁時代の後始末を黒田総裁が引き受け、さらにその後始末をせざるを得ない立場にあることを理解すれば、高橋洋一は少し言い過ぎた。
なぜなら、その一カ月程度前の動画で、何度も日銀のマイナス金利引き下げに言及したためである。