農林中金 運用損の「怪」

日本を代表するヘッジファンドと言われてきた農林中金が債権で巨額の運用損を出したことが報道された。


「農家から預かった資金を溶かす」農林中金、また資産運用失敗で1.5兆円赤字
https://biz-journal.jp/company/post_381746.html

農林中金の赤字の本質
https://www.rieti.go.jp/jp/papers/contribution/yamashita/147.html

農業協同組合の組合員数
https://www.maff.go.jp/j/tokei/kekka_gaiyou/noukyo_rengokai/r3/index.html#:~:text=%E8%AA%BF%E6%9F%BB%E7%B5%90%E6%9E%9C%E3%81%AE%E6%A6%82%E8%A6%81,%EF%BC%884.3%EF%BC%85%EF%BC%89%E6%B8%9B%E5%B0%91%E3%81%97%E3%81%9F%E3%80%82

JA、農林中金の資金量等に関する数字的なことを整理しておきたい。

組合員数は400万人
准組合員は634万人

JAバンクの預金量は109兆円
農業関連従事者から集まる預金が64兆円
その他預金が45兆円
※JAバンク預金量の64兆円なので、組合員一軒あたりの預金量は、1600万円。

運用資金60兆円
毎年3000億円の運用益

外国運用枠40%
株式運用枠2%
農業への融資は2%
他は貸付

運用益1%にも達しないファンドをファンドと言うのか。
彼らはプロなのか?
疑問に思う。

60兆円もの運用資金を預けられていて、株式運用が2%であることは、運用下手を自認したに等しい。

参考までに、外債を為替ヘッジして購入する際の手続き的な情報を紹介する。円安局面時なので、外国債を100%為替ヘッジかけるべきかという発想もある。

▽▽▽ 引用開始 ▽▽▽

https://biz-journal.jp/company/post_381746.html

それでも農林中金は債券を売却し実現損として損失を計上するのです。それには、JAバンクから資金を調達していることが関係しています。農林中金はJAバンクの預金を再度預かっていることから、円建てで資金調達をしています。そこからドル建てで資産運用するためには、ドルを借りて為替をヘッジする必要があります。ドルを借りる際の金利も市場金利に連動していることから、借入金利も高くなっています。一方で、運用している債券の金利は低いままなので、運用金利が借入金利を下回る『逆ザヤ』状態になるのです。そこで、金利が安い時(価格が高い時)に買った債券を売却することで、逆ザヤ状態を抜け出すために債券売却の判断に至ったのです」(佐々木悠/つばめ投資顧問アナリスト/6月4日付当サイト記事より)

https://finance.yahoo.co.jp/cm/message/1835900/088202318db0e7eeb6f0e0cc08418f21

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tqm 2023年11月14日 08:03

ブラックロックが11月28日に新しいETFを5本上場。
米国債20年超、米国総合債券、投資適格社債、ハイイールド、以上の4本は為替ヘッジ無し。ヘッジコストのストレスから開放される!
円高になったときが少し怖いので、ヘッジ有りと無しをバランス良く持ちたいです。
新規上場の5本目はフランス国債7-10年ヘッジ有り。
ヘッジ有りは買えないです。

△△△ 引用終了 △△△


ここで、外国債券に関する10年チャートを見ておきたい。



上場インデックスファンド米国債券(H有)【1487】
1487債権チャート.jpg



iシェアーズ 米ドル建て投資適格社債ETF(H有)の株価チャート
1496債権チャート.jpg



買いポジションを選んだ投資家のトレード上の損切り手法として、新安値を下回った場合、即損切りするという手法がある。
チャートを判断の拠り所にトレードする人なら常識レベルの話である。

10年チャートを読むと、農林中金は損切りのタイミングを間違えたように思う。
相場の節目、債券価格の新安値を付けたのが、2022年2月前後。評価損を出すなら、今回ではなく2年前にすべきだったと考えるのである。


円安局面での外債偏重での運用。それも100%為替ヘッジ。
変な手口だと思う。

アメリカ政府がCIAを通じて、米国債を変えと命令され、日米合同委員会などから損切りのタイミングを指定され、今になって損失処理することになったと書きたいくらいである。

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