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https://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51832307.html
暗愚の保守主義
安倍総裁が、日銀の白川総裁にインフレ目標を2%にする政策協定の締結を申し入れたという。まだ安倍氏は首相ではないのだが、彼の頭は大丈夫なのだろうか。第2次安倍内閣では麻生太郎氏が副総理兼財務相で入閣するといわれているが、彼も自民党政権の末期に大型補正を連発して何の役にも立たず、財政赤字を積み上げた。この暗愚の3代目コンビにまた財政をまかせるのは、泥棒に金庫の鍵を渡すようなものだ。
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暗愚という言葉を使った点で安倍晋三に対し神経質というか権威主義的に振舞っていることがわかる。
安倍総裁が公然と白川批判をしていないのにである。
アベノミクスは景気を回復させ、雇用を改善した。安倍晋三の政治手法に文句があるなら、代替案を安倍総裁に提示すべきだった。
「インフレを起こすために賃上げする」という理論が経済学に存在しないから「インフレを起こすために賃上げする必要はない」ととれる発言もある。
では、どうすればいいのか、提言もない。
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池田信夫
@ikedanob
白川さんも遠回しに批判しているが、「インフレを起こすために賃上げしろ」という理論は経済学には存在しない。インフレ目標は「金融政策をルールベースで運営する」という話なのに、それを実現するために何でもありになったのは本末転倒だ。
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経済学が現実の金融経済にオールマイティでない点で学問的に不完全と考えれば、インフレを起こすための手段が経済学に存在しないのであれば、編み出すだけのことである。編み出した人が経済学のその時代の新たな権威となるだけのことである。日銀総裁が、実体経済に反映する立場にあるなら、既存の理論にこだわる必要はない。
黒田総裁への量的緩和の規模に関する批判もある。
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「黒田バズーカ」は空砲だった
https://www.newsweekjapan.jp/column/ikeda/2013/09/post-724.php
池田信夫
@ikedanob
黒田日銀の最大の罪は、財政破綻とかハイパーインフレなどという問題ではなく、白川さんも指摘するように際限ない量的緩和によって企業の新陳代謝が止まり、生産性が低下したことでしょう。
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これについては、白川総裁時代に、リーマンショック後に主要各国が実施したマネーサプライと連動する形で白川日銀が量的緩和を実施すれば、黒田日銀の量的緩和は限定された可能性があると言いたくなる。
黒田日銀総裁は量的緩和に消極的だった白川総裁の後始末をしたに過ぎない。黒田批判をするなら、その前に白川総裁時代の対応が完璧だったかどうか検証すべきだ。
黒田日銀の過剰流動性が100兆円の「円キャリートレード」を生んだ
https://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/52086521.html
続いて長島議員批判記事を参照したい。
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https://agora-web.jp/archives/240813044450.html
日本がいまだに「デフレ」だと思っている政治家のための経済学
まず「デフレ脱却」の意味がわからない。「デフレーション」には物価下落以外の意味はない。今年6月の消費者物価上昇率(コアCPI)は2.6%で、34ヶ月連続で日銀のインフレ目標2%を上回った。これは堂々たる物価上昇であり、デフレではない。
ではなぜ政府がいまだに「デフレ完全脱却をめざす」というのか。それは日銀がインフレ目標を達成したといわないからだ。なぜ日銀が達成したといわないのか。そうすると利上げする必要があり、それは株価下落などのリアクションを起こし、政治家が怒るからだ。
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言っていることはそのとおりなのだが、長島議員を小馬鹿にしたような言い回しが少々気になる。権威主義者は、ともすれば反対意見に対し、侮蔑するような態度を示す傾向にある。
経緯的に長島議員が、「植田日銀総裁(東大経済学部卒)の記者会見での追加の継続的利上げに市場が反応し株価暴落したことにより、政治家としてかく発言したことは明白である。
植田日銀総裁が記者会見上で更なる金利引上げ発言しなければ、長島発言はなかった。
参考までに、過去主張してきた経済政策を参照したい。
「消費税増税による景気失速が都市伝説である」としていることに注目したい。
安倍政権は、財務省との対決上、増税延期を試みたが、消費税増税が景気の失速を招くことは多くの人が信じて疑わないことである。
経済学のどういう分野が専門なのか、はっきりしない。
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https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B1%A0%E7%94%B0%E4%BF%A1%E5%A4%AB
「消費税を増税すれば「デフレ脱却」できる」として消費税8%増税を推進した。消費税増税による景気失速などは都市伝説であり考慮する必要はなく、消費増税の分だけ物価が上がり量的緩和のおかげで物価上昇したことにすれば、安倍首相の顔も立ち、黒田総裁も異次元緩和の効果を誇ることができ、これが政治的には妥当であると評している[13]。
「労働者への太陽政策だ」として、雇用流動化が雇用を増やす旨を主張している[14]。2009年現在の雇用制度は経営者と労働組合が既得権益を守るために非正規社員を差別する「雇用カルテル」であり、正社員の解雇規制を緩和することで同一労働同一賃金を実現すべきとしている[15]。また、「ワーキングプア」問題の裏側には、働かない高給取り中高年の存在があるとし、それを「ノンワーキング・リッチ」と定義している[16]。
自身はマクロ経済学は専門でないとしている[17]。
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一方、白川総裁は在任期間中も総裁辞任後も、自説と既存の経済学理論にこだわって発言しているようである。
中央銀行という不思議な存在
https://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/52021269.html
しかし、日銀が相手にしている金融市場は、魔物が棲みつき、かつ過去の行き過ぎた金融引き締めのせいで、既存の経済学理論だけですべて問題解決できるとは思えない。そして日銀総裁が扱う事項もその時々で少しずつ変わる。前例がないことも経済学で理論的に実証されていないことであっても、国家のため、国家経済のため、必要と認識したタイミングで果敢に決断し実行する立場にある。
かつて、高橋是清という日銀総裁がいた。前例のない施策を実施することで、諸外国の中で日本は不況をいち早く克服したと記憶している。
レジーム・チェンジとしての高橋是清の財政金融政策 https://www.jsmeweb.org/ja/journal/pdf/vol.40/full-paper-40jp-iwata.pdf
高橋是清翁顕彰シンポジウムにおける挨拶
https://www.boj.or.jp/about/press/koen_2013/ko131028a.htm
【本稿の総括】
以上の情報を総括、一言申し上げたいことがある。
学者が職責上学術研究する立場にあることは否定しない。
しかし、日銀総裁という公的立場が与えられ、どうやっても一筋縄ではいかないレベルの魔物が棲息・支配するような金融市場を相手とし、様々な職責上の権限が世間一般でみて与えられていると認識する時、経済学の世界で該当する理論がないとか、そんなことは経済学の範疇ではないとか、職責上取扱う範囲を逸脱しているとか、前例がないとか、、、企業倒産が続出し、雇用不安が増大、生活困窮者が続出する状況で、自分の仕事ではないという理屈を延々と述べ、(自分が関わった経済学的知見の世界に留まり)不関与を主張し続けられることなのか?ということなのである。
これについては高橋是清という良き先人(前例)がある。
日銀総裁だろうと業種が異なる担当者となろうと、与えられた課題は日々変化する。
そのうえで、広範囲に問題解決のための権限を与えられた(はずの)公職の立場で、経済学の理論ではない、自分の仕事ではない、という言い訳を生涯言い続けることは、その人が日銀総裁にまったく不向きな学者だったと自ら宣言、進んで証明する証左となるのである。