自民党の存在価値

自民党が万年与党であり続けた理由は四つあるように思う。


① 中共の軍事侵攻を前提とした、日米英等、主要国との強力な安全保障外交関係の構築(安倍外交を超える政治家は当面見当たらない)
② 上記に伴う、安全保障上の難易度の高い施策の実現(高市政権なら可能?、今の野党では絶対に不可能)
③ 憲法改正に係る核心的かつ精度の高い諸検討(高市政権なら可能?、今の野党では絶対に不可能)
④ その他難易度が高い事案の処置(拉致問題の解決、10増10減等選挙区割の見直し、沖縄アメリカ軍基地移転、原発再稼働の推進等)


第二次安倍政権は、①~④すべて、ほぼ対応できた。
岸田政権時代はどうだったか。④くらいである。
石破政権はどうなるか。総裁選での発言、首班指名後の発言が食い違っていることが政治的に表面化。加えて岸田が政権の黒幕とみられるため、政権としての成果は岸田政権以下の成果しか期待できそうにない。おまけに石破政権の閣僚で実力者は数えるほどしかいない。
それでも、スキル的に自民党は他党より人材の宝庫であるようだ。

つまり、石破政権は、他党よりも人材の宝庫であるにもかかわらず能力的に低レベルの議員を閣僚として配置した結果、政権としての実績が岸田政権ほど期待できない内閣となる可能性が高い。

一方、国民民主党、日本保守党、NHK党などが、減税、再エネ賦課金廃止、NHK受信料制度見直し等を主張している。しかし、自民党は、第二次安倍政権以降、公式にこれらの課題を選挙公約として位置づけてこなかった。


そこに私は不満を抱いてきた。

不満は、それだけではない。

・現政権の黒幕は前首相であること
・総裁選で党員票トップだった高市が、自民党総裁となれなかったこと
・前首相が石破茂を通じて、高市を支持した安部派潰しを企図しているとみられること
・派閥解消を宣言した前首相は、依然自派閥を通じて政界支配継続を狙っていること

などが挙げられる。
おまけに、(岸田政権時代もそうだったが)岸田が影響力を行使する石破政権において、難易度の高い安全保障上の施策、憲法改正は当面実現しそうにない。皇室関係の諸課題も先送りされるだろう。


高市首相なら、一歩前に進めてくれそうな気がしていた、、、

岸田が石破政権以降、政権中枢に影響力を行使できる政権となる場合、第二次安倍政権並みの成果はまったく期待できない。
そして、そもそも戦後レジームからの脱却など、岸田も石破も関心がなく、石破政権は、岸田政権と同様、かつての民主党並みのリベラル政権と変わりない。

岸田が関心あるのは、自分が政界のフィクサーであり続けること、自民党党内人事を支配しつつ自身が首相に帰り咲くことにあるとされる。


高橋洋一氏が大胆予想 裏金議員非公認→総選挙敗北→石破退陣で後継首相を実名告白!「石破さんステップにして自分が」
https://news.goo.ne.jp/article/dailysports/entertainment/20241008105.html



すなわち、国益よりも自身の処遇、党の人事支配が最優先課題である「岸田が政権の黒幕である間」は、自民党を信じて投票することは○○をみることを意味する。

まだ、国民民主党、日本保守党の方が、(第二次安倍政権で実現しなかった、保守層が)望む政策を実現してくれそうな政策が多数存在している。

ゆえに、(高市が首相でない)今回衆議院選挙に限っては、「比例は自民党以外の保守色の強い政党に投票」するとして、「小選挙区は高市支持者でなければ投票対象としない」とせざるを得ない。

政治的に難易度が高いことを実現できず、あるいは国家的重要課題について一歩前に進めない政権に付き合う気がまったくしないのである。

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