(保守からリベラルに移行途上の)自民党の現状 

まず最初に、自民党がすでに保守政党ではないとする四つの根拠を以下に示す。

■根拠1 愛国派、国益派議員は、選挙後さらに少数派となる関係で、自民党のリベラル政党への移行が確定的

・現在の自民党の多数派はリベラル議員
・高市支持派議員は選挙後さらに少数派
・前首相、石破首相は、引続き安部派壊滅を模索
・選挙に勝利することよりも安部派壊滅を優先している


■根拠2 自民岩盤支持層の意向について、政策上完全後回し状態が恒常化

・前首相の時代以降、某国大使の言いなり状態が継続
・某国大使、中共、財務省の意向が最優先、続いて、首相の意向が優先事項扱いとなり、次にマスコミ論調が尊重される結果、自民支持層の意向は完全後回し状態
・減税、負担減(再エネ賦課金等)となる政策について、選挙公約、総裁選公約で、発言した候補者は皆無
・NHK受信契約問題等については、NHK出身議員が在籍しているのに、特定野党の方が熱心に取り組んでいる

※拙ブログ管理人は、過去数年間、数件の陳情書(再エネ賦課金廃止等)を郵送もしくはメールで自民党、国民民主党、日本保守党に提出し、この中で、陳情効果あったのは、国民民主党と日本保守党であった。

■根拠3 安倍政権時代の主要政策反故が党内で本格化

・菅・岸田政権以降、国家ビジョンレベルの新たな主要政策、選挙公約が皆無状態
・安倍晋三暗殺後、アベノミクス等、金融政策を否定する閣僚、議員が続出
・岸田政権以降、憲法改正、皇室問題の取組みは完全停止状態
・(ロシアは正規軍を派遣している)北朝鮮に対する融和的外交政策実現間近
・アジア版NATO構想等、過去の安全保障外交上の延長線上にない、前提条件、条件整備事項すらはっきりしない、検討事項が石破首相の指示で急浮上

■根拠4 現首相の発言が二転三転続出状態(安倍政権時代とは真逆状態)

・安倍晋三暗殺までは、自民党について安心、安定感があり、多少の不満があっても我慢できた
・現首相について、一議員、総裁選候補者、総裁選当選直後、首相就任後、立場が変わると、前言を翻す芸当レベルの発言が続出、自民支持層に不安を与える言動が相次ぐ
・何を信じていいのかわからない状態にある、現首相の言動すべてが不安


このような状況、自民党は、衆議院選挙に臨んでいる。

一方、保守系野党は、選挙公約的には、①自民党が完全後回し扱いとした可処分所得増に繋がる政策、②自民岩盤支持層が喜び、評価しそうな安全保障・治安維持的な政策を公約に掲げている。候補者は、比例にウエートがおかれているが、大都市圏を中心に小選挙区にも相当数の候補者を擁立する状況にある。

日本保守党、国民民主党は、政策、候補者両面で、(既に保守ではなくなった)自民党の「受け皿」となることを企図し取組んでいることが保守層に共有化されつつある。

よって、岸田政権時代からの体たらく状態が長期化、自民党内愛国派が党内でさらに少数派となることが確実視されるこの選挙で、自民党に対する深情けは禁物である。

自民党執行部は、安部派に集中的処分を下し、総裁選で高市候補排除しようとし、今回の選挙では比較的愛国派が多かった安部派議員に追加処分を下すなど、安部派を粛正、壊滅することを選択したのだから、自民支持層の選択肢は、自民党に代わる「保守愛国的政党の受け皿」(探し)しかなくなった。

前首相がすべてをぶち壊したのである。
前首相が記者会見でもして政界引退を表明しない限り、自民党再生は困難とみるのである。

「政権に対する不満」の受け皿選びとしての衆議院選挙
https://jisedainonihon.exblog.jp/34214938/

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