また、森林法、景観法、都市計画法等についても抜け穴がある。現実に、倶知安で起きた違法開発工事では、すべき届け出を省略して強行着工したことが確認されている。所有者不明の土地で届け出省略されると、行政指導する相手が確認できない状態で工事が進む。行政側はお手上げ状態となる。この場合、受注する工事会社について、処分するくらいしか工事進行停止に繋がる対抗策はない。倶知安で起きた違法工事はその代表例である。
その前提で、いくつか問題提起しておきたい。
・仮に国交省所管法令で禁止とすることになっても、その利用実態により、スパイ防止法、テロ対策関連法案等で規制、訴追できるようにしておくべきではないか
・一つの法律だけで、外国人の土地利用に関する事項すべてをコントロールするのは、現実的に無理があるのではないか
・帰化人が土地を購入した後、本国政府の指示に従い、破壊工作等を行うことを想定すると外国人の土地購入規制は、国防上の重要地点、水源地等の規制については、内外無差別でも構わないのではないか
・実際に発生した違法開発工事を参考とすると、法規制上は、遵法意識無き土地所有者であろうと、違法工事を諦めさせるくらい厳重な予防策が幾重にも講じられるべきではないか
■本稿の検討概要
ダミー所有者禁止、登記手続きに係わる提出書類の追加、宅建法上の手続き等を強化すれば、違法開発等着工時点等、違法・脱法行為等を予防・阻止することができ可能性がある。
倶知安の違法開発問題の対応経緯から、一つの法律だけでコントロールするのではなく、国防上の重要地点、水源地、国立公園内の土地について、遵守すべき義務、規制を追加するなど、省庁横断的にな規制強化とすることで、法の抜け穴を塞ぎ、外国人所有者による違法開発行為、スパイ工作行為、テロ対策行為等の根絶を目指す。
■原則1 外国人土地購入禁止 GATSに沿う解釈での外国人の土地購入禁止とすること
■原則2 ダミー所有者を禁止すること(宅建法の範疇?) ※内外無差別
国防上の重要地点、水源地、保安林、国立公園内の土地を購入する場合、購入後の土地登記を怠った場合を含め(登記の期限は購入後3カ月以内)、ダミー所有者は、土地所有権を放棄したとみなし、当該土地を没収する
■原則3 土地購入に際し、銀行から借金する場合は、当該銀行口座に当該資金が振り込まれていることを契約時点で確認できるようにし、契約書添付書類として扱うこと ※内外無差別
■原則4 宅建法の「重要事項説明」対応義務強化 ※内外無差別
・人口密集地域、国防上の重要地点、水源地、保安林、国立公園内の土地を購入する場合、①契約行為を国内で行い、②契約書は日本語とすること(英語を使用する場合でも日本語の契約書を付属させること)、③宅建法が定める「重要事項説明」を当該土地の現場確認した上で行うこと(違反した場合、当該土地使用を制限するか当該契約を無効とする) ※内外無差別
■原則5 森林法、景観法、都市計画法等関係法令の適用を受ける土地の売買に関する義務の強化 ※内外無差別
・土地購入者は、売買契約後の土地登記に際し、法務局に対し、森林法、景観法、都市計画法等関係法令遵守に関する誓約書を提出する(関係法令に違反し、無許可工事等発注もしくは実施した場合、当該土地を没収する)
■原則6 立入り調査権限強化 ※内外無差別
国防上の重要地点、水源地、国立公園内の土地については、警察、環境省、国土交通省のみならず、関係する関連省庁(防衛省等)が随時、立入り調査実施できることとする(違反した場合、当該土地への立ち位置および使用を制限する)
■原則7 情報公開 ※内外無差別
国防上の重要地点、水源地、保安林、国立公園内の土地を購入する場合、契約書の情報公開を義務づけること(違反した場合、当該土地使用を制限するか当該契約を無効とする)
■原則8 土地所有者不明の場合の措置 ※内外無差別
国防上の重要地点、水源地、保安林、国立公園内の土地で、土地所有者が不明な状態が1年以上継続した場合、当該土地を没収する
■原則9 スパイ防止法の適用 ※内外無差別
国防上の重要地点にて、建築物等を設置、自衛隊あるいは在日米軍の活動を監視していることが判明した場合、当該土地の使用および立入りを禁止するとともに、スパイ防止法適用事案として想定すること
■原則10 テロ対策関連法の適用 ※内外無差別
水源地等における、有害薬品等の投入等が確認もしくは疑われる場合等、当該土地の使用および立入りを禁止するとともに、テロ対策法等適用事案として想定すること
■原則11 森林法、景観法、都市計画法、建築基準法の規制強化
・無届状態を3カ月以上継続したと確認された時点で、刑事告発
・無届状態を3カ月以上継続したと確認された時点で、当該土地の使用および立入りを禁止