省エネ補助金工事 法規制・行政対応上の欠陥

片山大臣は、先に国民から提案募集した「租税措置法、補助金の適正化」(日本版DOGE)の対応に関し、省庁の点検を要請した。

税制・補助金の効果検証を 政府、国民からの意見で点検要請
https://www.47news.jp/14129965.html

そこで、補助金工事竣工時、ほぼ100%現場立会い確認を実施していないのが確実とみられる、省エネ補助金について、法規制・行政対応上どのような欠陥があるのか調べ整理することにした。

省エネ補助金というと、特殊な機器のようだが、実態は空調・暖房・給湯用の建築設備機器であり、建築設備工事会社による工事を伴うものが大部分である。

その前提で、省エネ補助金等を所管する、経産省の行政対応上の欠陥(対応実態等)を以下に整理、指摘することとした。

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経産省所管 省エネ補助金行政における、法規制、行政対応上の欠陥。


・建築設備機器としての省エネ機器の計画に関する事項

国交省所管「建築設備計画基準」に問題等発生させないための、必要なことは書いてあるが、経産省法令、基準等に前述の国交省基準以上の精緻な基準が見当たらない。
補助金支給するのではあれば、工事を伴う省エネ機器について、工事計画に関する留意事項は明文化されてしかるべきである。

・建築設備機器としての省エネ機器の設計に関する事項

国交省所管「建築設備設計基準」に問題等(騒音被害等)発生させないための、必要なこと(工事設計、騒音に関する取扱い、竣工時の確認事項等)は書いてあるが、経産省法令、基準等に前述の国交省基準以上の精緻な基準が見当たらない。
補助金支給するのではあれば、工事を伴う省エネ機器について、設計面(工事設計、竣工時の確認等)に関する留意事項は明文化されてしかるべきである。

・建築設備機器にて問題等発生した場合の適用法令に関する事項

建築設備施工会社は、通常、建設業登録している関係で、問題等(騒音被害等)発生した場合、建設業法上の処置(監督処分、公衆災害等)の対応が期待できるが、経産省の場合、問題発生時等行政対応する法令・基準が見当たらない。
補助金支給するのではあれば、工事を伴う省エネ機器について、施工会社による問題等発生時における、法令上の処置は明文化されてしかるべきである。

・建築設備機器としての省エネ機器について補助金支給条件について

サンプル的に経産省出先、補助金支給窓口(外郭団体)に対し、補助金支給条件について、(申込書以外に明文化された)経産省所管法令・基準等の存在について問合せたことがあるが、(国交省はおろか、経産省所管法令・基準等を根拠とする)支給条件を明記したについて回答が得られたことはなかった。
実態的に、確認された支給条件とは、補助金支給申込書に記入すること、誓約書提出(暴力団関係)くらいである。
なお、国交省所管の補助金とした場合、国交省所管法令・基準が存在しているので、設備上、施工上の補助金支給条件を明示することが容易な状況である。

・補助金工事で問題等発生させた場合の、経産省出先職員等による現場確認義務、罰則等適用、補助金返還、今後の補助金支給停止条件について

省エネ補助金補助金工事に関して、問題等(住民トラブル等)発生させた場合の経産省が取り得る処置について、経産省出先に、質問の切り口を変え、いろいろ問合せしてみたが、納得できる回答はほとんど得られていない。
つまり、経産省は、省エネ補助金工事に係わる問題等発生時の対応処置が文章化されていない可能性が非常に高い。
一方、国交省の場合、問題等発生時、建築物については建築基準法、違法建築物自治体対応処理フローが文章化されている。また、建設業法上の処置(処分等、大臣監督処分も存在)も法制化済であるが、経産省省エネ補助金工事については、施工会社等の罰則ははっきりしない。
国交省と比較し、経産省所管事項である「建築設備としての省エネ機器」に関して国交省並みの法令・基準は見当たらない。

・経済産業大臣省エネ表彰案件の表彰基準

経産省の場合、実態的に、エネルギー消費効率を基準に表彰するのが慣例となっているようだ。エネルギー消費効率以外に、設置工事に係わる、計画、設計、運転管理上の必須事項、公衆安全対対等等について、考慮することはないと見受けられる。

たとえば、ガスヒートポンプは省エネ大賞大臣表彰受賞機器として知られているが、実際、大臣表彰ガスヒートポンプモデルの実機運用最大の騒音値が、低層住宅地域等、防音壁標準装備でなければ環境基準を満たさず、カタログの騒音値が実機運用最大値と比較して20~25db程度低い値となっているのを知らずに(景品表示法の疑い濃厚)、表彰対象とされた経緯がある。
ガスヒートポンプの場合、制振対策(環境省推奨事項)を確実に行い、かつ竣工時に騒音測定実施して初めて問題の有無が確認できる、「設計・施工ノウハウある良心的な施工会社が計画・設計、竣工時対応して初めて、問題等発生しない機器として運用可能な機器」が果たして表彰に値するのかどうか、経産省は猛省すべきである。
なお、地元を代表する都市ガス会社は、当該騒音被害発生に際して、工事設計、施工管理上のノウハウを有していない。

・大臣省エネ表彰案件でのチョンボ工事の取扱いについて

国交省の大臣表彰案件の場合、工事設計や施工の手抜き・ミス等が発生した場合、チョンボ工事扱いとなり、以降の工事受注が難しくなるとの情報を当該省庁関係者から聞いたことがあるが、経産省の場合、省エネ表彰機器でチョンボ工事を行った施工会社に対する取扱いがはっきりしない。
現実に、省エネ大賞受賞機器で受賞企業以外の、施工会社によるチョンボ工事発生しても経産省出先は自分の仕事ではないとして、何の対応も取らなかった。

・結論

省エネ機器が建築設備会社による工事実施を伴うものが大部分となっている関係で、計画・設計基準、施工会社に係る建設業法上の取扱いを定めているのは国交省である。
これに対し、経産省は、省エネ機器の工事実施に係る法令、基準等の存在が確認できず、補助金支給申込書、誓約書(暴力団関係)だけで、現場立会い確認無し、問題等発生時の対応等について対応する法令・基準等無しの状態で省エネ補助金を支給している実態にある。

経産省は該当法令、基準の法制化、文章化を怠っており、問題発生時等の現場確認すら業務外扱いと認識、「省エネ機器等設置に係る騒音トラブル被害者からの問合せ」を無視してきたとみられる関係で、省エネ補助金行政全体が無責任行政実態にあると言っても過言ではない。

現状法規制状況などから、責任ある省エネ行政が期待できるのは国交省である。

よって、無責任な省エネ補助金行政を続ける経産省について、省エネ補助金予算を統轄する資格が無いのではないかと言いたいのである。

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