慕われる先生

先日、知り合いで大学定年退官する教官の最終講義を拝聴させていただく機会を得た。 経歴紹介と併せて、在勤中の数々のエピソード紹介があった。教育者としての人物像は、自分が知る人物像とは少々異なり、人格者レベルにあった。 世の大学教官は、大学博士課程修了後から助手、准教授、教授という職務経歴となるのが一般的だが、その大学教官の場合は、大学院、民間企業に一旦就職、博士号取得、大学に再就職、大学で定年退官となった。 サラリーマン人生40年のうち、20年が民間企業、20年が大学というパターンは珍しい。 その大学教官の場合、講義の出欠確認のために出席票に感想を書いてもらう独自の出欠確認方法を採用、試験の追試は学生が理解するまで何度も繰り返したそうだ。 ちょっといないタイプである。就職指導も民間企業の実態を知っている立場である関係でそれなりだったようだ。 最終講義出席者は250人くらい。出席率は80%前後、学生たちはほぼ全員背広姿、教官が時折飛ばすジョークに学生たちが素直に反応した。 私は一つの会社しか経験していないが、同じ会社に居ても、若いうちに、複数の事業部門、出向等、違った立場、視点を経験するすることはその後の仕事人生にプラスに作用する。 政治家の場合も同様のことが言える。実社会での経験があるかないかで、ちょっとしたことなのだが、視野、見方、対応、進め方等、変わることがままある。 何が正解なのかやってみないとわからないことだらけである。 決して慕わ…

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本日から脱マスク!

政府方針により、本日からマスク着用に関し個人の判断となった。 脱マスク、日常スタート 着用「個人の判断」 新型コロナ、対策緩和 https://www.sankei.com/article/20230313-GLDM2GMOTNM5LGX5RKAWMLKCZQ/ 私個人は、外出時、歩道等はマスクなし、店舗内、電車内、公共施設内はマスク着用する方針。 マスク在庫は、200枚くらいはある。再び悪性の風邪が流行した場合に備え保管するつもり。 ちなみに、期間中ノーワクチンで過ごした。幸いにして、コロナにも風邪にもかからずに済んだ。1回だけ、熱が出そうになったが、生姜湯を3杯くらい飲んだら汗が出て収まった。風呂は毎日入ったし、緑茶をがぶ飲みすることが習慣となった。 薬に頼らず、身近な方法で乗り切ったと思っている。

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徐々に戦争モード?

最近起きた4つの事案から、官邸レベルでは戦争勃発間近と認識しているとみられる。 ■オリンピック談合摘発 目先オリンピックの後始末案件のように見えるが、中長期的にはマスコミを牛耳ってきた電通を徹底的に叩くことで、マスコミを浄化させ、戦争勃発に備えようとしている可能性がある。一連の摘発で、少なくとも業界全体で電通依存を止めさせるきっかけにはなったはずである。 次はマスコミの大型摘発が予定されているのではないか。 「電通が何とかしてくれる」相次ぐ注文で「調整」加速 五輪談合 https://www.sankei.com/article/20230228-PZKZKJZ54ZODZKBPKK7GBWEA5A/ ■浮足立つ自民党議員の存在 私は日韓改善努力しようがしまいが、韓国がああいう国なので結果は同じと考えているが、戦争勃発を意識してか日韓関係改善が必要と訴える外務省OB議員がいる。浮足立っているとしか思えない。 松川議員が日韓関係改善を訴え←「韓国は竹島不法占拠の敵国!徴用工は偽物!ホワイト国ダメ」と反論 http://deliciousicecoffee.jp/blog-entry-8923.html ■トマホーク購入と購入数の公表 岸田政権はトマホーク購入のための予算措置を決定し、400発購入予定であることを公表した。イギリスですら65発しか保持していないことと比較すると400発の購入は非常に興味深い。購入個数の公表は手の内を知…

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どこを戦場に選ぶか 戦略眼の違い

プーチンはウクライナと日本、どちらを戦場に選ぶか比較検討し、ウクライナを選んだとされる。軍事的に不利な状況を打開する目的で、プーチンは戦線拡大し、日本を攻撃するかもしれない。 戦場をどこに選んだかという視点から、山本五十六と蒋介石の違いについて、解説した本がある。 「歴史の教訓」(兼原信克)によると、蒋介石は局地戦では負け戦続きだったが、英米の強力な軍事支援を得た点において、戦略的に勝者だったとしている。 ▽▽▽ 引用開始 ▽▽▽ 蒋介石は、ドイツ人ゼークトの力を借りて、上海に塹壕を掘りめぐらせ要塞化していた。戦略的思考に長けた蒋介石は、近代化の遅れた中国軍が日本軍と渡り合うためには、日本がソ連の抑えになっている満州を戦場とするよりも、各国の租界が林立し、国際都市として発展していた上海を主戦場に選ぶべきと考えた。そうすれば英米仏を含む国際社会全体を日本と敵対させ、中国の味方につけることができるからである。外交と軍事を統合した蒋介石の戦略は奏功し、また映像を駆使した優れた宣伝戦も大きな反響を呼び、日本は国際社会の中で一気に孤立していった。蒋介石は知将である。 △△△ 引用終了 △△△ 対照的に、山本五十六は、真珠湾攻撃を主導、戦術的には成功したものの、アメリカ世論を反日で覚醒・結束させルーズヴェルト大統領の参戦決断を促した点で、真珠湾攻撃は「戦術的に大成功、戦略的に大失敗」だったという趣旨で総括している。私も同意見である。 また、ミッドウェー海戦での大敗北等、連…

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図書館の本に鉛筆で書き込みする人

図書館で毎週4冊程度、本を借りて読んでいる。読んだ本の中から、いいな!と思った本を後日購入するようにしている。 その中で、久しぶりに、安全保障分野の名著に出会った。 書名は「安全保障戦略」は、著者は兼原信克。第二次安倍政権を支えた官僚として知られる。岡崎久彦氏の愛弟子、氏の本の愛読者なら読むべき一冊となる。 この本は学生向けの講義用として書かれているが、それにしては結構難解。400頁を超える大作である。どの頁にも著者の情熱が感じられることに感心している。 文章的には、意気込みが強すぎて、もう少しマイルドな書きぶりでいいのではないか、そう思える箇所が続出している。 しかし、それが何だというのだ! 案の上、私より前に読んだ人が、それが気にいらないらしく、文科省教科書調査官的感覚で、鉛筆で「?」を付けたり、感想を追記したりしている。 むしろ、私は、「存在すべきだった安全保障分野の決定版レベルの本が、今回出版化されたこと」を素直に喜びたい。 多少、思い入れが強すぎた箇所がどうだと言うのだ! 文句あるなら、「書き込みしたあなたが、出版化すべき事案」だったと言いたい。 歴史的名著に対し失礼であろう! 世の中は、批判しただけで仕事した気になっている言論人、批判しかできない言論人だらけである。政治家よりも言論人の方が先に淘汰されるべきであり、ツイッター等で煽動目的で吠える言論人を見ると、つい一言いたくなってしまう。 日本がいま必要な政官界の「…

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