スポーツ番組の著作権問題

西さんから以下のような問題提起をいただいた。
著作権法上の解釈検討(あくまで私見)を試みる。

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https://sokokuhanihon.seesaa.net/article/482708811.html

西

NHKがオリンピック中継に関して「著作権」を主張するのはかなり無理があると思います。「中継」というのは、NHKが「製作」しているものではないからです。

オリンピック自体はNHKが主催しているわけではないので、その報道に関して「著作権」を主張するのは意味不明です。

「報道内容」に関して「著作権」を主張できるのかどうかに関しては、公共性が強い以上、やはり厳しいと思います。

この不可解な対処に関して、NHKがオリンピック中継に関して「著作権」を主張している根拠が何なのか問い詰めるべきだろうと思いますね。
2021年08月01日 06:57

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上記に関して、論点を5つ示す。


■論点1 生放送番組は映画の著作物に該当しない

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https://copyright-qa.azurewebsites.net/Qa/0000023

生放送は著作権法上の「映画の著作物」に当たりますか。

A.
生放送番組のように、放送と同時に消えていく性格のものは映画の著作物にあたりません。

著作権法第2条第3項には、「映画の著作物」は、「映画の効果に類似する視覚的又は視聴覚的効果を生じさせる方法で表現され、かつ、物に固定されている著作物を含むもの」と定義されており、フィルム媒体によるものの他、ビデオテープやDVDなどの記録媒体に固定された映像作品が映画の著作物に該当します。

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■論点2 テレビ番組すべて著作権保護対象と解釈するNHK

放送番組と著作権
https://www.nhk.or.jp/toppage/nhk_info/copyright.html


■論点3 スポーツ中継映像は著作物とする解釈

【スポーツ,音楽ライブの画像を公表は著作権違反か規約違反となる】
https://www.mc-law.jp/kigyohomu/4954/

スポーツの試合を撮影した映像(スポーツ中継映像)は「著作物」か
https://www.jpaa.or.jp/old/activity/publication/patent/patent-library/patent-lib/201404/jpaapatent201404_077-088.pdf


■論点4 非営利店舗での映像配信は著作権違反とならない?

【著作権違反になるその前に】店舗で映像を流す場合の注意点。
https://monstar.ch/omiselab/interior/video-copyright/


■論点5 担当弁護士毎に判断が変わる世界?

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https://www.mc-law.jp/kigyohomu/4954/
法律を科学する弁護士集団
依頼する弁護士によって結果が異なります。

||||| ここから引用開始 ||||||||||||||||||||



■論点整理(私見)

・西さんの見解に関しては、心情的にはそうあるべき
・一般論として、生放送番組は映画の著作物に該当しないとする見解は妥当
・スポーツ中継番組含め、一律著作権保護対象とするNHKの主張は無理がある
・スポーツ中継映像とあるがプレー以外部分(韓国の放送局が照射した照明がまぶしい、と選手が指さした行為の映像)はプレー以外の部分であるため、解釈上、生放送扱いとすることが可能ではないか
・非営利であればの映像配信は著作権違反とならない可能性が高いが、著作権法の解釈以前に配信メデイア運営会社の影響を受けやすい状況にある(Youtubeで動画配信する行為は広告料が入る点において「営利目的」の動画配信であると解釈される可能性大である。ツイッターで動画配信する場合、大統領選挙でみられたように、ツイッター社の解釈強制・介入の余地がある。ツイッター社に対しては、裁判で勝訴しない限り、ツイッター社の判断を覆すことは現実的に難しい)
・法解釈は、依頼する弁護士によって結果が異なる世界であるとされる



■本稿まとめ

まとめとして3点述べさせていただく

・NHKの著作権法解釈が拡大解釈過ぎる点は是正されるべき(所管は、NHK経営委員会、監査委員会等)
・仮に、プレー中の映像が著作物扱いとされても、自国選手のプレーに重大な影響を与えかねない行為について、NHKが自国民の主張を無視、プレー妨害行為をしている他国放送会社を利する方向で著作権侵害を主張しつつ動画削除手続きを行ったことは、外交上の利敵行為とみなされるべき
・NHKが他国放送局職員のオリンピック中継映像について「著作権」を主張したことは無理があると考え、スポーツ番組の中継放送についてNHKの著作権がどこまで認めるのか、国会審議(質問主意書等)で政府公式見解を得るべき


以上

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